- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865372410
作品紹介・あらすじ
見知らぬ男に恋人を殺された青年の顛末、
貧困が原因で2人を殺めた死刑囚の告白、
校内のいじめによって自殺を余儀なくされた娘を持つ父親の苦悩、
事故により最愛の人を亡くした遺族の闘い。
本書はマスコミが決して伝えない事件のその後を追った
You Tubeチャンネル『日影のこえ』を、さらに深掘りし書籍化したものだ。
犯罪加害者、被害者遺族、関係者の“声なき声"に耳を傾け浮かび上がってきた
報道とはまた異なる、9つの重大事件のもうひとつの真実。
中野劇団員殺人事件
ある日突然、恋人を殺された男の絶望と追及と再生の6年半
千葉小3女児殺人事件
「日本とベトナムをつなぐ架け橋になりたい」保護者会会長に殺された愛娘の意思を継いで
大阪21歳女性刺殺事件
多重人格者の男に娘の命を奪われた母もまた乳がんでこの世を去った
前橋高齢者強盗殺人事件
生きるために2人を殺めた土屋和也死刑囚と、自分のためにに我が子を捨てた母とのいびつな絆
京都アニメーション放火殺人事件
父、兄、妹が自殺。犯人・青葉真司の身の上に起きていた死の連鎖
八王子中2女子いじめ自殺事件
この世界が、もっと不登校にやさしい世界だったら
三島バイク交通死亡事故
夫を事故で亡くしても、私は被害者にすらなれなかった
目黒5歳女児虐待死事件
なぜ気づけなかったのか。近隣住民の苦悩は今も続く
大阪姉妹殺人事件
2人の仇討ちのため、私は犯人の山地悠紀夫を本気で殺そうとした
感想・レビュー・書評
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犯罪被害者の遺族のその後や、加害者の過去について取材してまとめた本。例えば、京都アニメ放火事件の加害者の父や妹、兄が自殺したことなどが取り上げられている。また、被害者遺族が、SNSなどによる誹謗中傷などで苦しめられたことが綴られている。
SNSなどで軽々しく被害者や被害者遺族のことを批判してはいけない。当たり前のことがもっと、当たり前であってほしい。軽々しく傷つけた人たちには、厳罰が与えられても仕方がないのではないかと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
交通事故、殺人、子供への虐待、学校でのいじめ等々。日々、様々な
事件が発生している。
事件が起これば加害者が未成年でなければ名前が公表されるし、
被害者が見目麗しい女性なら、加害者以上にそのプライベートは
マスコミによって丸裸にされる。
そんな報道は報道とは呼べないし、必要以上の情報を興味本位で
取り上げるのは如何なものかと思う。
しかし、一方で事件の裏には加害者側・被害者側の多くの関係者
がいるのだ。そんな人々の「声」を拾い上げ、映像化している
YouTubeチャンネルの書籍化である。
300ページに満たない本書では9件の事件を取り上げているが、
映像化した作品に加筆するのであれば、もう少し件数を絞って
掘り下げてもよかったのではないかな。
副題に「メディアが伝えない」とあるが、私が知っている限り
掲載事件の何件かはテレビ番組が取り上げていると思うのだが。
これまでも、犯罪被害者の遺族が事件による大きな喪失感や
修復できない心の傷を抱えながら手記を出版している例も
あるので、本書及び動画の企画は目新しいとは感じない。
だが、気軽にアクセスできるYouTubeであるから、多くの
人たちが犯罪に巻き込まれた人たちが、どんな思いのなか
で生きているのかを知るにはいいのかも。
まぁ、それも一面に過ぎないのだけれどね。
本書は取材する側の感情移入が過多になっているのと、言葉の
使い方に引っかかる場所が数か所あったのは残念だった。 -
世間を騒がした凶悪事件、普通スポットが当たらない被害者遺族のその後をインタビューを中心に構成した書。誠実に被害者遺族に寄り添っており、筆者の意欲を感じるが、特筆すべきエピソードはなく淡々とすすみ少し退屈、、と感じる自分を少し恥じる。。