- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865810165
作品紹介・あらすじ
新聞、TVのニュースはなぜ真実と思いこみ、誤報があるのか?
朝日新聞の「慰安婦問題」の誤報、福島原発の「吉田調書」のスクープ→大誤報、そして池上連載コラム掲載拒否、この3つの事件をめぐって、2014年はマスコミに対する不信感、ブーイングが乱れ飛んだ。ニュースはそもそも偏向している、都合の悪いことはなかなか書かない、といった批判も、じつは報道という世界の仕組みや考え方を知らないからだと著者はいう。池上彰がNHK記者としての実体験を踏まえて解説するニュースの裏側!ふだん見ているニュースはこんなふうにつくられていた!公平中立なメディアはあるか、スポンサーはどこまで力をもっているのか、ニュースは国益を考える必要があるのかなど、さまざまなニュースの大疑問に答える!!
感想・レビュー・書評
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●「なぜマスコミはこれをニュースにしないんだ」といったネット上でのマスコミ批判に対して、「マスコミに期待しすぎである。ニュースにできなかったのは、そのネタを拾えなかっただけ」とか、「うわさレベルのことはニュースに書けない。マスコミはきちんと確認をしてからニュースにする」といったことを述べていて、一辺倒の物の見方をしていてはダメだなと感じた。
●また、アメリカの地方紙の衰退の影響を例に、「知る権利の代行者」たるマスコミがなくなることへの危惧も述べており、なるほどその通りだとも思った。
●しかし、その割に近年のマスコミは、朝日新聞の誤報に対する他社のバッシングや表現規制におもねるような態度など、自身の担うべき表現の自由を損なうような真似ばかりが目立つような気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ネットさえあればいい」と思っている人にぜひ読んで欲しい本。
テレビや新聞などのマスコミはどうやって日々のニュースを集め、報道しているのか。誤報やスクープはなぜ起こるのか。そんなニュースの裏側を元NHK記者の経験を生かして、池上さんが解説した1冊です。 -
新聞社は民間の株式会社だから何をやろうと自由。言論・表現・報道の自由があるので、法律に反しない限り、どんなに偏った主張をしてもいい。他方、民間のテレビ局は国民共有の財産である電波を使用し、総務省から放送免許を得て仕事をしている。公平中立の立場でやらなければならないという義務と責任がある。テレビが公平中立でなければならないとは、かなりの勢いで驚きであった。池上氏自身の体験を基に報道がどのように作られるのか、その舞台裏が語られる。驚きの初耳に随所でイメージ修正をさせられた。いつもは冷静でスマート理論派の池上氏が、激情、本音、皮肉を鋭く漏らしている。零れ落ちているといった感じか、結構ウケルし興味をそそられた。
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著者のNHK記者時代の経験から学んだことや、ネットから新聞、テレビ、週刊誌に於ける各メディアのニュースの報道スタンスなどありとあらゆることが著されています。その上で、自分で目にしたニュースを鵜呑みにすることなく考えることの重要性も説いています。
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ニュースの裏側としてマスコミについてよくわかる本。
日経新聞記者時代、NHK報道部時代、子どもニュース司会者時代を振り返りつつ、従軍慰安婦問題や原発事故の事例を通して、メディアリテラシーの大切さについて説いている。ネットニュースだけでは偏った考え方になると改めて感じた。 -
池上さんの記者時代の話も交えつつ、ニュース番組や新聞の裏側を解説した本。
ニュースは、どこも同じで真実しか伝えないというわけではないということが、伝わってきました。
ネットニュースのように、うわさ話やネットの情報等から引っ張ってきて、裏付けをしないということは、危険なことだと感じました。
また、朝日新聞での池上さんの連載『新聞ななめ読み』を巡った話も、詳しく語っています。自由な報道ということの難しさと大切さを感じた話でした。 -
2020/12/05
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2015年6月さくら社刊。テレビ、新聞、週刊誌、ネットにおける池上さんのニュース論。媒体の目的と問題を実例を交えて語るところにわかり易さと面白さがある。NHK記者時代の話も面白い。目からウロコのところもたくさんありました。
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新聞を読まずにネットのニュースだけで世の中を知った気でいることに対しての問題定義、また、なにかというとすぐに陰謀論、報道規制などを疑いすぎるせいで、逆に真実が見えなくなるという池上氏の意見にはうなずけるものがあったが、とはいえ、もはや今更新聞を読もうという気には到底なれない。ネットもほどほどに。できるだけ偏りなく本を読もうと思った。
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多忙なのか、あちこち引っ張りだこからなのか、出版乱造からなのか、最近の本は内容が薄く、思考の重みや独自の切り込みもない。
自分の役目は情報を提供することで、意見や考えを述べることではないと書いてあり、大手マスコミの餌食となってしまったのか、もともとそうなのか・・・。
期待するのはそろそろやめたほうがよさそうだ。 -
温故知新。マスコミ業界のベンチャー企業みたいな人。