- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865812565
作品紹介・あらすじ
日本を世界レベルに引き上げた男の刮目の人生!
2021年のNHK大河ドラマの主人公、2024年の新一万円札の顔として注目を集める渋沢栄一の評価はここにきて高まる一方だ。
1840年、武蔵国血洗島(現在の埼玉県深谷市)の豪農の家に生まれた栄一。利発な青年は倒幕の志士を目指したのにまるで正反対の幕臣に。明治維新直前、徳川慶喜の命で、パリ万国博覧会へ参加することになった栄一は、欧州の文明・民主主義の最先端に触れる。このことで栄一の世界は一気に広がる。
幕府が滅び、明治政府となっても栄一はその才能を大蔵省から求められ、やがては官僚を離れ、実業の道へ。500もの企業の設立にかかわり、“近代日本経済の父”と呼ばれるほどの人物となった栄一だが、その人生は徳川慶喜との関係を抜きに語れなかった――。
感想・レビュー・書評
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「ヨーロッパの自由主義、民主主義を身につけ、かつ日本古来の道義心も兼ね備えた偉大な日本人」
「自分の利益よりも公共が良くなることを優先する」
自分の理想とする人物です。
どのような立場にあっても慶喜への忠義を忘れず、幕臣であるというプライドを捨てなかった所に胸を打たれました。
0からというどころか、不利な状況から世の中の仕組みを作っていくには想像を絶する苦労があったことと思います。尊敬。
本の内容も、複雑な幕末〜明治の政治がよく分かりました。読みやすかったですし、歴史、文化、人間模様、色々な方面から大変勉強になりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
渋沢英一氏の事は、明治期に数多くの会社を設立した傑物という認識しかなかった。
が、そのバックグラウンドに徳川慶喜公がいて、終始幕臣の気概で生きていたことは知らなかった。
この著作は明治期に企業を沢山興す前の、渋沢英一氏の原点。生まれから徳川慶喜公に知己を得て、幕臣として登用されながら、幕府の瓦解を海外で知り明治初期の荒波に投げ出される過程が鮮やかに描かれている。
もっと深く知りたくなった。