▼あらすじ
専業主夫の妻・真生(まさき)、エリートサラリーマンの夫・弘(ひろむ)、2人の愛の結晶である輝(ひかり)。
第2子・陽(ひなた)も授かって、ますます幸せいっぱいの藤吉(ふじよし)家。
穏やかな日々の中でふと不安や悲しみに囚われる時もあるけれど、家族の愛に支えられて強くなっていく。
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★4.5
「ただいま、おかえり」の続編という事で、今回も前回と同様、ハートフルな内容になっています。
雑誌掲載時とのストーリーの相違も殆どなく(台詞が多少変わったり、新しくシーンが追加されているなどはありました)最後まで安心して読めた作品でした。
ただ、既に出来上がっているカップルのお話なのと、今回も安定のエロ無しなので他のオメガバース作品と比べるとやっぱりインパクトは少し弱めかな。
家族の絆をテーマにした作品なので、基本的にはあまあま、ほのぼのとした雰囲気でストーリーが進んで行くので中には物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
あと、松尾さんと祐樹くんの関係もあまり進展しなかったので、前作でこの二人の関係が気になっていた方はちょっと残念に感じるかもしれないですね。
それでも個人的には、この包み込むようなあったかくて優しいお話がいちかわ先生の味だと思っておりますので不満はありません。
荒波のようなドラマティックなオメガバース作品も良いけど、こういう凪いだ海のような穏やかなオメガバース作品も全然ありだと思います。
それに今回も輝が可愛くて可愛くて読んでいて凄く癒されました。
こんな可愛い子供がいたら誰だって弘さんみたいな親馬鹿になるよなあ…と(笑)
新しく家族の一員になった陽ちゃんも天使のような可愛さですし、時々ホロっと来るようなシーンもあったりして読んでいてあったかい気持ちになりました。
変化があったと言えば真生の過去が少しだけ明らかになった事と、真生の従兄弟・和彦が登場したくらいでしょうか。
完全な当て馬(?)キャラで、途中で少しピリピリしたムードになったりもしましたが、最後は無事仲直りしたみたいで良かったです。
ラストも思わず微笑んでしまうような温かい終わり方で読後感も良く、描き下ろし(輝の初めてのおつかい編)とカバー裏の漫画も満足度の高い内容でした。(因みにカバー裏は松尾さんと祐樹くんのお話です)
何とこれで終わりではなくまだお話が続くようなので、次こそは弘さんと真生の出会い編が見られるのでは!?と密かに期待しております(笑)
二人の馴れ初めについてはおそらく皆さん気になっているところだと思うので、是非そうであってほしいと願いつつ、次回作を楽しみに待っていたいと思います♡