▼あらすじ
“重い"という理由で一方的に破局を言い渡された花代(はなよ)。
失意の中にいる彼に近付いてきたのは生徒会長の満(みつる)だった。
本気にはならないことを条件に2人は身体だけの関係を結ぶ。
そんな約束とは裏腹に花代はすぐに満への恋心が芽生えしてまう。
しかし満にそれは恋ではないと言われてしまい……。
思春期の葛藤が瑞々しい、本当の恋が始まるまでのストーリー。
***
雑誌掲載時とラストが違う作品パート2でした(笑)
花代の父親が出て来る回想シーンから大幅にストーリーが変わっているのですが、正直、何とも言えないラストだな、と。
くっ付く手前で終わっている点は雑誌掲載時と同じなんですよね。
どっちも多少のモヤモヤが残るラストなんですが、同じモヤモヤが残るなら雑誌掲載時のラストの方が良かったかなあ…と思いました。
何ていうか、こちらの満は花代の事をどう思ってるのかイマイチ分かり辛いんですよね…。
花代が「満のことをもっとちゃんと知りたい。教えてほしい」って伝えても反応薄いし、挙句の果てには「ふうん。いいんじゃない」ですよ!?何そのスカした返事!!
あまりに素っ気なさ過ぎる満の返事に「おいおい、そりゃないだろ」って思ったのは
きっと私だけじゃないはず…(^^;)
しかも満は最後、海外に留学してしまうので花代とは離れ離れになってしまうし。
おそらくお友達から始めましょうって感じなんでしょうが、何かこの二人、ここで終わってしまいそうな気がしなくもないんですよね。
寧ろ終わっても違和感無いくらいさっぱりした別れ方でしたし(笑)
ラストは爽やかな雰囲気なので読後感は悪くないですが、いかんせん二人の関係が不明瞭過ぎてモヤモヤしてしまい、あまり納得のいく結末ではなかったかなというのが正直な感想です。
くっ付くならくっ付く、くっ付かないならくっ付かないで頼むからハッキリしてくれ〜って感じです(^^;)
因みに雑誌の方の満は「自分も花代のことが知りたい」と最後に自分からも歩み寄りを見せているので、完全にくっ付かないとしてもまだ納得出来るんですよね。
だからこそ、どうして単行本で満がこうなってしまったのか不思議で仕方ありません…。
離れ離れになるにしても、満からも雑誌掲載時のような歩み寄りを見せてくれればまだモヤモヤのレベルも違ったのにな…と残念に思いました。
そして描き下ろしはまさかの大洋と副会長のお話。
正直、主要CPのお話より萌えてしまい、もっと読みたいとすら思ってしまいました(笑)
同じαでも副会長は満と違って誠実なので安心だし、大洋を大切に思っているのがしっかり伝わって来るので純粋に嬉しかったです。
何より大洋が意外にも副会長と仲良くやっているようでホッとしました(笑)
特典ペーパーの大洋の誕生日ネタも可愛くて萌えたので、この描き下ろしが読めただけでも買って良かったと思いました。
絵柄が個性的なので好みは分かれるかもしれませんが、私は大好きなので冬辺先生の作品はこれからもチェックしたいと思います!