社会力育ての現場を訪ねてーラボ教育メソッドの魅力と価値

著者 :
  • 冨山房インターナショナル
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866000886

作品紹介・あらすじ

資源・食糧・水不足、大気汚染、温暖化による大災害……と、人類社会が危機的状況にある現在、何が人類社会を救うのだろうか。すべての生き物と共生し、モノの大量生産と大量消費を止め、他国との争いは無くし、互いに助け合い、協力しつつ生き延びていく方向へと大きく転換すること。つまり、国や言葉、文化や宗教、人種や民族、慣習や歴史などの違いを超えて、互いに譲り合い、助け合い、知恵を出し合い、協力しながら生き延びていくような社会をつくること。そのために私たちは、まず「社会力」を身に付けることが必要だ、と著者は長年にわたり主張してきました。

著者が、その主張をまさに実践している「ラボ教育メソッド」に出会い、自由で自主的で、多様な人たちとの共同活動を多く取り入れるという考え方ややり方を紹介したのが本書です。子育てに悩み、あれこれ思案している母親や父親たちに知ってもらいたくなります。

感想・レビュー・書評

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  • ラボ教育センターと関わっていただいている、
    門脇厚司氏の著作。
    記載さているポイントを3つに絞った。

    1.子ども英語 ラボ•パーティで行っている独特な教育
    元々一般的な英語教育で始まったのだが、
    子どもたちの学んでいる様子や、
    運営側の考えなどもあり、徐々に変化し、今の形になった。具体的な活動内容として
    a.物語の劇表現
    b.キャンプでの寝食を共にする共同作業
    c.異文化体験、英語でのコミュケーションを計る、国際交流
    などがある。

    2.OBOGの言葉
    ラボ•パーティで育った方々への、
    インタビューが入っている。
    ラボで育った力、卒業したあとの影響など、
    リアリティーがある話が聞ける。
    例えば、日本総合研究所の藻谷浩介氏は、人前で話す力が育った。宇宙飛行士の若田光一氏は、チームをまとめるリーダーについてや、英語の絶対音感の様な物を学んだと話している。

    3.ラボで育つ力と、今その力が求められる理由
    ラボパーティでは英語の感覚や、
    人に興味を持ち、受け止めたり、自分の意見を伝えられる、コミュケーション力が育つと言える。
    その様な力は、
    これからAIで様々な仕事がなくなった際も求められる。
    義務教育で、同年齢で授業を受け、試験で点数による順位付けをしたり、コンピューターの発展で、現実に向き合わなくなる子をいる。

    これからは、人との交流を出来る人が、
    社会を救うだろう。

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著者プロフィール

門脇 厚司(あどわき あつし)
1940年生まれ、山形県出身。1970年、東京教育大学大学院教育学研究科博士課程修了。専門は教育社会学。筑波大学名誉教授。筑波学院大学学長、つくば市教育長等を歴任。
主な著書に『子どもの社会力』『社会力を育てる』(以上、岩波新書)、『学校の社会力』『親と子の社会力』(以上、朝日選書)、『社会力がよくわかる本』『社会力再興』(以上、学事出版) 、『社会力の時代へ─互恵的協働社会の再現に向けて』(冨山房インターナショナル) ほか。

「2020年 『社会力育ての現場を訪ねて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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