本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784866240428
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
エッセイみたいにサラサラ流れる。けど難しい箇所も。次へ進もう。
-
『哲学探究』入門書の続編。平易な文章で、理解、規則、私的言語、痛み、考えるという語の概念化による思い込み「文法の錯誤」の議論を集中的に取り上げている。
理解する、知っている、できるという単語は、普通の動詞と違い、事実の継続した時間性はなく、応用したという事実によって事後的に判断される。読むという単語は、文字と発音の間に滑り込み頭の中で再生される。それは人名と顔のような関係だ。
規則は、無限に解釈できるため、実践によりはじめて確認される。
痛みなどの私的な感覚は、それ自体は他人には分からず、感覚の記憶も正確には残せないが、共同体の言語ゲームに参加させられ、元々使われていた語を真似することで、似たようなものを表現する言い方を覚えただけである。物は、痛みを感じ表現する人間のようには振る舞わないので、心(魂)を持たないと言える。
ウィトゲンシュタインのいう文法とは、語の概念化により、実態があるかのように感じること。哲学における目的とは、ハエにハエ取り壺からの出口を教えてやること。
「考える」状態は、話されていなければ他人にはわからない。言語そのものが思考の乗り物なのである。
全3件中 1 - 3件を表示