- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784866511238
作品紹介・あらすじ
焦り・落ち込み・不安がどうでもよくなる 読売新聞「人生案内」の回答者でもあり 45年間で10万人を診た精神科医が教える 「老子」の言葉 ・いつも人と自分を比べてしまう ・つねに「上か下か」というジャッジをするのが習慣になっている ・自分は損ばかりしている、と思っている そんなことで日々モヤモヤしている方は、 今すぐ、老子のことを知ってください。
感想・レビュー・書評
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つい比べてしまう思考に陥っていた時に、この本に出会いました。
環境によって、評価や価値はコロコロ変わるものという言葉に救われました。大切なのは他人からの評価ではないなと。自分自身がどう行動するかが重要だと心に刻みました。
『何も返ってこなくても、気持ちや行為自体が素敵なこと』
『「尽くしてあげた」ということ自体、十分にすばらしいこと』
『本当に強い人というのは、辛い境遇にあるときでも、どんなに落ちぶれていても、自分を見失うことなく、自然のままに生きていける人』
『知っていることでも「知らない」と言っておくくらいでちょうどいい』
自分にも他人にもジャッジフリーで生きていきたいと思いました。 -
精神科医が解釈する老子哲学を、イラストも交えてわかりやすく<医訳>として解説する。
現代の心の悩みの多くは<いつも他人と比べてしまう>ことにある。この悩みに対する有効は方法が、老子哲学を元にした<ジャッジフリー>という思考。
他人とくらべて優劣をつけるのではなく、<無為>というありのままを受け入れることが現代には必要ではないかと提言する。
[元気な時の孔子、いまいちの時の老子]というのにもとてもしっくり来た。
読んでいると<あーこうやって力を抜いていいんだ>と心が緩んでいくのを感じる。
○本書で好きな思考の一部
[昆布の思考]「あ、昆布の味だ」と言われてしまうようではいい仕事とは言えません。「なんか美味しいね」と言われてはじめて成功です。
→優れた生き方とは無為自然に帰すること。何か、証を残すことを企てるようでは本物ではない。
[鯉のぼりの思考]「楽しいも楽しくないもないよ。ただ風に吹かれてるだけさ。」
→自然界にはそもそも「すべき」という意図はない。「なるようにしかならない」。自然に任せて生きることで十分ではないか -
自分の中では、ここ10ヶ月の中で1位と
言いきれる様な良本に巡り会えたような気持ち。
今の自分に全てがピッタリで、
素直に心に言葉と例えがマッチした。
ずーーーっと、頑張って頑張って、
誰にも負けない、自分にも負けないと、
ひたすらに努力努力努力し続けてきた人生で、
ここに来て、ポキッと折れて、
生きる意味を見失い、自己肯定感が下がり、
恐らく躁鬱病の様な症状が出ていたから、
本当にこの本に会えて良かった。
若いうちは、それは逃げだとか妥協だとか、
鬱なんて弱さだ、なんて言う側の人間だったけど、
自分がそうなったらいかに辛いことか
本当に過去の浅はかな自分に教えてあげたい。
この本は、暫くメンタルがしっかり安定するまで
すぐ手に取れる所に置いて繰り返し読みたいと思う。 -
孔子が「どんどん向上しましょう」と上向きな思想に対し、老子は「降りていく人生のススメ」ではないだろうか。その二つの相反する考えには優劣はないと著者は「ジャッジフリー」というキーワードにして伝えている。
「比べる」という行為は生きづらさを生む原因になる。学歴、容姿、収入、能力… 比べたくなるのは人間らしさかもしれないが、心が病んでしまう。「上善如水」という有名な言葉がある。水のように柔軟に形を変えるしなやかさがあり、どこにでもあることができるような在り方がとても善いと思えた。
著者はうつ病の専門家だが、多くの人達に通ずる生きやすい生き方を、老子の思想を取り入れながら「モノ」に例えて伝えてくれている。 -
30)本当に優れた生き方、業績、功績というものは後に何か遺物を残すというものではない。優れた生き方とは無為自然に帰するもの。何か証を残すことを企てるようでは本物ではない。
36)人に勝つ人というのは権力、経済力、腕力がある。しかし本当に強いのは自分の弱さに勝つ人だ。
44)美しい醜い、地位が高い低い...どれも他人がいてはじめて成立する相対的な価値であって大したことはない。なぜなら状況が変わったり運気が変わったりすればあっさりと変化してしまう。昔から聖人と呼ばれる人はそのような世俗の価値観に囚われて焦ったり何かを企てたりせずあえて何もしないという立場に身を置き余計な言葉や概念を振り回したりしない。 -
特に悩みはないけれど、野村先生が好きなので、新聞広告きっかけに購入して、読みました。
普段の小さなストレスから、人生の目的といった大きなことまで、どうつきあったらいいか、大変参考になりました。
本の装丁や挿絵も素敵で、楽しく読めました。