知らないと後悔する定年後の働き方 (フォレスト2545新書)

著者 :
  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866808048

作品紹介・あらすじ

シニアサラリーマンが人生100年時代を「稼いで生き残る」ためのキャリアデザイン術!

「限界に達しつつある終身雇用制」「ますます先送り&減額される年金」、
そして「老後2000万円不足問題」など、
50代以降のシニアサラリーマンを取り巻く状況は年々きびしくなっています。
「定年退職後の40年をどう生きるか」を不安に感じている方も多いでしょう。

本書は、これまで多くのシニアサラリーマンのセカンドキャリアを支援してきた
人事のプロフェッショナルが、
「定年後の長い老後を生き残るには、何から始めればいいのか」
「働けるうちは働き続ける(稼ぎ続ける)ためには今からどんな準備をしていけばいいのか」という
実践的で具体的な働き方の処方箋(キャリア&スキルの棚卸しとマネタイズの方法)を
豊富な事例とともに提供します。

感想・レビュー・書評

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  • 著者が講師として登壇している講義を受講したことをきっかけに、本書を購入。講義終了した当日、帰宅途中に書店で本書ともう一冊を手にとった。本書は、講義の復習に最適な一冊だった。
    私は一企業に30年勤務しているしがないサラリーマンだが、55歳、60歳という節目の年齢が近づいてくる中、このままこの会社で働き続けることだけでいいのだろうか?という疑問を持ち、選択肢の幅を広げたいと思って情報収集を始めていた。
    前述した講義も、情報収集の一貫。早稲田大学の公開講座に定年後の仕事についての講義があり、申込みをした次第だ。
    本書には、今までの自分のキャリアを棚卸して、自分にはどんなスキルやノウハウが身についているのかを振り返る作業と、家族を巻き込んで(これ大事、突然会社辞めると言って家人に反対され頓挫する場合もありうる。早い段階から相談して一緒に考えることの大切さを教えてくれる)第二の働き場所を確保すべく計画的に準備を踏んでいくこと等が学べる。
    本書で紹介されるインディペンデント・コントラクターという言葉を著者である木村さんから初めて聞いた。個人事業主として企業と業務委託契約を締結して働くという手法。起業するのとは違って、今までの企業で培ったスキル・ノウハウを生かして今の仕事を個人が独立して担っていくというもの。
    転職市場で50歳代は、よほどの実績がない限り厳しい環境と言われているが、転職することだけが選択肢ではない。雇用を前提とした働き方もあるが、独立して働くという選択肢もあることを学べた。
    たいした経験なんてしていないと思いがちだが、社外の第三者が聞くとすごい経験として歓迎される場合もあるのだそうだ。
    私にとっての働くということは、ボランティアやNPO法人への関わり含めて幅広く捉えることができた。木村さんから元気ももらえた気がしている。
    今働いている会社の雇用延長制度の利用も選択肢の一つだが、迷いのある人は本書を手にとってみてはいかがだろうか?

  • 【契約労働】
    フリーランスとして働くことが基本になります。

    問題はどうすれば仕事を得ることができるかです。
    今まで自分自身の売り込み営業をした経験がない人がほとんどですので、集客はむずかしいです。

    しかし、今している仕事を行うのであれば、営業をしなくても仕事を得ることができます。
    働き方を雇われて働く、雇用形態ではなく、業務委託で契約し仕事を請け負うのです。

    会社としてもボーナスや社会保険の負担は減ります。業務委託を受ける側も法人あるいは個人事業主として、仕事の自由度、決定権の大きさ、税制のメリットを享受できます。

    問題はこういう働き方を会社側が受け入れてくれるかどうかです。。。

  • 地元の本屋で平積みになっていて目に留まりました。あと数か月で年を重ねますが、表紙に「55歳からはじめるサラリーマンの出口戦略」という文言があり、55歳の私は惹かれて手に取りました。

    定年の定義は今流動的ですが、今までもらっていた給与額は減少するのは、60歳が一つの区切りと思います。何を根拠にとは思いますが近頃、平均年齢を大幅に超えた「人生100年」ということが言われていて、60歳を原点とすると、あと40年間生きる準備をする必要があるのでしょうか。

    この本は100歳まで生きていたとしても、稼いで生き残るための指南書です。何歳まで働き続けるかは個人の事情や考え方により変わるとは思いますが、60歳を超えても自分らしく生きるための準備は、55歳からしておくと良いみたいですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・定年後のキャリアは、優秀か優秀でないか、ではなく、事前にどれだけ準備をしたか、で決まる(p8)

    ・公務員65歳定年延長と同時に取られる施策として、1)60歳超の給与水準を60歳前の7割に、2)60歳未満の賃金カーブを抑制、3)60歳で原則管理職から外す(p40)

    ・改正労働契約法により、契約更新により契約期間が5年間を超えた有期契約社員に対して、労働者の申し込みにより期間の定めのない労働契約に転換すること、が企業に義務化された。改正労働者派遣法により、同じ契約社員に同じ職場で3年を超えて働いてもらうことができなくなった(p49)

    ・人生総活動時間を80年とすると、生活必需時間:42%、生育時間を除くと、労働時間:14%(40年間)、在職中の自由時間17%、定年後の自由時間:16%となる(P60)

    ・人生の中間地点(ユングは40歳、現在は50歳か?)において、今までの会社での地位や賃金といった目に見える「外的達成」から域外や自分なりの納得感など、目に見えない「内的充実」に生き方の重点をシフトしていく必要がある(P77)

    ・シニアからのキャリアチェンジの時期としてベストタイミングは、「55歳で準備を開始して定年60歳のときに実行に移す」である(P89)

    ・長年、企業で仕事をしてきた人は、間違いなく1つの分野については、100分の1の人材になっている、55歳から60歳までの時期はこうした独自の専門性を見つけ出し、それを今後の武器として磨きをかける時期である(P96)

    ・現実の転職の場面で求められるのは、「肩書」「資格」よりも、「実務経験」「人柄」である(P101)

    ・6ゲン主義で仕事を極める、三現主義(現場、現物、現実)+原理・原則・原点を加えたもの、つまり、「何を根拠に行っているのか」「なぜこういう処理を行わなければならないのか」「どのような理由でいつからこのやり方を導入しているのか」(P111)

    ・ポータブルスキルとは、どの職種に転職しても必要とされる、汎用性の高いスキルのことをいう。大事な3つのポータブルスキルとは、1)対課題対応スキル、2)対自己コントロールスキル、3)対人対応スキル(P124)

    ・シェアオフィスは、会社員マインドから個人事業主マインドに切り替える場としても鵜有効に機能する、シェアスペース等は都内8か所仕えて、月1万円以下(P138)

    ・2019年5月、高年齢者雇用安定法改正を発表し、希望する高齢者が70歳まで働けるようにするための企業の選択枝として、現行3項目(定年延長、定年廃止、再雇用)に加えて、4)他企業への再就職支援、5)フリーランスで働くための資金提供、6)企業支援、7)NPO活動などへのへの資金提供(p149)

    ・専門性(X軸)、業務密度(Y軸)により4象限に分けると、社員・覇権(契約)社員・アウトソーシング・IC(インディペンデント・コントラクター)、ICがシニアにとって望ましい働き方である(p157)

    ・キャリア棚卸シートを作成するために、1)家族キャリアマップ、2)ライフカーブを準備する、キャリア棚卸シートから、履歴書・職歴書および事務所パンプレットが作成される(p193,217)

    ・シニアの場合は、やりたいこと、から考えるのではなく、「どうしてもやりたくないこと」から考える(p229)

    2020年1月12月日作成

  • 60歳あるいは65歳になるのに備える方法を学べて良かった。

  • 定年後のキャリアは優秀か優秀でないかではなく、事前にどれだけ準備したかで決まる。

    具体的なワークシート付きで、自分のやりたいことが見えてくる構成は良いと思いました。

  • 定年後の企業を推奨し、具体的な準備・手続が書かれている。
    ・企業(転職)するかどうかに関わらず、キャリア棚卸シート(家族入り)は作成しておいた方がいい。
    ・次に、ラインカーブを作成
    ・最後にキャリアデザインマップを作成
    ・健康寿命は、72歳 70歳迄働くと、2年しか残らない。それでいいのか?

  • 今何をしないといけないのかを考えるために
    また、その勢いをつけたいために
    良い啓発本でした。

  • 勉強になり、勇気づけられました。

  • 60歳定年後の時間の方が、22歳から60歳までの会社時間より長いという事実。「働けるうちは働く」ために必要なことは、自分のキャリアは自分で決めること。自律的なキャリアデザインを描き実現するには、個人としての成長戦略、個人のノウハウの見える化、個人的な外部ネットワークが不可欠ということを説き、キャリアの羅針盤となるキャリアデザインマップ(個人事業計画)を作成するための、キャリア棚卸しツールを具体的に紹介している。これからのキャリアデザインを考えるのに最適な本。

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著者プロフィール

1961年生まれ、一橋大学社会学部卒。ライフシフトアドバイザー、電気通信大学特任講師、行政書士、 人事総務インディペンデント・コントラクター、心理相談員(中央労働災害防止協会認定)。著書に『働けるうちは働きたい人のためのキャリアの教科書』(朝日新聞出版)、「知らないと後悔する定年後の働き方」(フォレスト2545新書)がある。

「2021年 『ミドルシニアのための日本版ライフシフト戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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