- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784867210352
作品紹介・あらすじ
5年前から肺がんの治療を続けている礼文島在住の写真家・杣田美野里は、今年はじめに主治医から余命宣告を受けた。「仕事が生きがい」という著者が最後に選んだのは本を作ること。礼文島での30年に及ぶ活動の結晶である写真57点と、花と命を巡る18のエッセーが語りかけるものは——。
感想・レビュー・書評
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杣田さんを知ったのは、礼文島の美しい花の写真からだった。いつか行ってみたい、そう思って小さなガイドブックを手にしたら、たくさんの花の写真が。それが杣田さんの写真だった。島の四季や手書きの花の地図とともに紹介された礼文島は魅力に満ち、ますます行きたくなった。
その杣田さんが、がんに侵されたと知ったのは、テレビのドキュメンタリーだった。急いでこの本を手に取り、一気に読んだ。一筋に花の写真を撮り続けたひとの、最後の想いを知りたくて。
私はまだ杣田さんの写真でしか、礼文島を知らない。
あらためて、杣田美登里さんのご冥福をお祈りいたします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東京から北海道北部、礼文島に移り住んだ写真家。
がんで余命限られたなかで、礼文島で可憐な姿で厳しい環境の中、精いっぱい咲く花の写真とともに自身が詠んだ俳句とエッセイが掲載されています。
キャンサーギフト。がんになったからこそ感じる贈りもの。
想像力が長けていない自分は、それらの俳句から、すべてを推し量ることはできないのですが、写真とともに隣にあるエッセイを読むと、その限られた文字の中に凝縮された思いにハッとするのです。
写真がまた、可憐な花が精いっぱい美しく咲く姿あり、散りゆく瞬間をとらえたものあり、枯れて茶色くなったものあり、そのすべてに愛おしさを感じているのが伝わってきました。
普段見過ごしてしまいがちな野の花の美しさ、精いっぱい咲く姿を知り、人生と重ね合わせ、自分らしく生きることの大切さが見えてくるようでした。 -
著者のことは定期的に掲載さていた新聞コラムで知った。植物のはかなさが美しく表現された写真とコラムが心に沁みる。
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いつかは行ってみたい礼文島。
あまりにも美しい写真と文章に、ただただため息ばかりです。
fauraをしばらく購読していたので、お名前は存じ上げておりましたが...
亡くなられた杣田美野里さんの、ご冥福をお祈りいたします。 -
女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000054821