情報文明論

著者 :
  • エヌティティ出版
3.13
  • (0)
  • (2)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 30
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (503ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784871882705

作品紹介・あらすじ

文明史観を構築する理論的基礎としての「社会システム論」とその「文明論」への発展。日本の近代文明の特質を明らかにしつつ、文明の進化の諸層と来るべき"智識文明"の在り様を探る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者は、近代文明の次にやってくる時代を「智識文明」と呼び、そうした新しい時代へ向かっていく現代の「情報文明」の特質を、社会システム論の立場から論じた本です。

    本書は3部構成となっており、第1部では著者の理解する文明論の大きな枠組みが提示され、本書の基本的な視座が明らかにされています。つづく第2部では、著者の文明論の方法である社会システム論のおおまかな解説がなされているのですが、この部分が冗長なわりに実質的な中身がない議論に終始しているような印象を受けてしまいました。

    最後の第3部では、ようやく近代日本の文明論的位置づけと、著者の考える情報文明への展望が語られます。ただし、1994年に刊行された本なので致し方ないことではあるのですが、情報社会論としては古びてしまっている印象はいなめません。

  • シンギュラリティを全速力で追いかけるいらだちの筆致。だが、アキレスと亀の蜃気楼のように次の文明像が逃げていく。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1935年生まれ。多摩大学情報社会学研究所所長・教授。情報社会学会会長。経済学博士。東京大学教養学部教授、国際大学GLOCOM(グローバル・コミュニケーション・センター)所長などを歴任。近代化の最終発展段階としての情報社会の研究に取り組む。1970年代に独自の社会システム理論を提唱。著書に、『社会システム論』(1978年)、『文明としてのイエ社会』(1979年:共著)、『情報文明論』(1994年)、『文明の進化と情報化:IT革命の世界史的意味』(2001年)、『情報社会学序説:ラストモダンの時代を生きる』(2004年)、『情報社会学概論』(2010年:編著)、『情報社会のいま:新しい智民たちへ』(2011年)など。

「2011年 『社会システム理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

公文俊平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×