ビューティフルデータ (THEORY/IN/PRACTICE)
- オライリージャパン (2011年2月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784873114897
作品紹介・あらすじ
大量のデータを収集、分析、可視化して新しい意味を見出す。ビジネス、サイエンス、行政、政治、ソーシャルネットワーキングなど、幅広い分野の先進事例を多数紹介。
感想・レビュー・書評
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ビューティフルの概念、データの意味するところが論者によって大きく違うので、深く掘り下げてもらえなかったのは残念
もちろんその幅広さによって、幾つかは読者の需要に応えうるものになっていると思いますが詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
引っ越して来た街の図書館はO'REILLYの品揃えがなかなかどうしていい具合なので、ぼちぼちと読んでいる。なかでもこの「ビューティフルデータ」は割と当たりだった。以前「ビューティフルコード」を読んだものの残念ながらコードに縁のないエンジニアなのでピンを来なかったのに対し、こちらは刺さった。問題意識の差でしょうな。
くだけたほうのO'REILLYなので「データ」をめぐるエッセイ集みたいな雰囲気。出てくるお話はなかなか多岐に渡っていて、挨拶がわりのパーソナルデータと収集の話から始まり、火星探査機の組み込み画像処理、レディオヘッドのPVの映像処理、DNA、公開データでみる住宅市場の崩壊、などなど、12ビットのメモリから数PBのデータウェアハウスまでかけ巡る。保険会社のお話とか載ってないかしら、と期待したけど載ってなかったわ。うふふ。
「データでできないこと」なんて章があるあたりのバランス感覚が良いし、日本向けに作られた本でもないので「ビッグデータ」みたいな安易なバズワードへの逃げもない。エッセイ集なのでまとまりがないのは確かだけれども、「データ」はもはやどこにでも存在するのであって、現状を反映しているとも言える。
米Yahoo謹製のクラウドストレージの章で「データベースの設計思想ってACIDを前提にしてるけどそれって単一のデータセンターが前提なんで、世界中にデータセンターがうちらはそれ一旦無視するから」みたいなことがさらっと書いてあって、わりと衝撃を受けた。そういう常識と闘っているひとたちが、いるのだなあ、と。 -
データビジュアル化のケーススタディを20章分紹介している。オライリー出版のデータ分析の読み物ってイメージ。ビジュアル化するときの参考にはなりそう。
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「データ」に関して、自分の知っていることは僅かにすぎないことに気づかされる。