- Amazon.co.jp ・本 (610ページ)
- / ISBN・EAN: 9784876981380
感想・レビュー・書評
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ポジティブ心理学とか、SWB(subjective well-being)とか、早いはなし「幸せ」といったことに、ここ数年関心をもっていて、そっち系の本は良く読む。という文脈のなかで、「幸せ」研究のスタート地点は、やっぱりアリストテレスだよな〜、と思って、「ニコマコス倫理学」を読もうと、何年も努力してきた。
が、これがなんか難しいんだな。一見、ロジカルな議論をしているようなんだけど、わりと大雑把なところとか、論理の飛躍とか、どうでもよさそうなことへの執着とか、いろいろある。一つ一つの文章は、難しくないのだけど、文章が集まって、章があつまって、結局、なんなのかよく分からないんですね。
ということで、数年前に岩波文庫版を買ったのだけど、途中で放棄。
でも、やはり、「幸せ」系の原点はおさえねば、と思い、ちょっと高いけど、新しい訳で、岩波文庫より字が大きくて読みやすい、この本を読んでみた。かなり頑張って、一応、最後までたどり着く。
でも、やっぱり何言っているのかは、不明。
で、なるほど、と思ったのは、本の中にはいっていた月報での解説。この本をよむときには、「非厳密主義」ということを頭におかないといけない、ということ。すべてのことについて同じように厳密性を求めることはできず、おおよその論述で我慢しなけれなならないということか。
つまり、「中庸」ということなんでしょうか?
「非厳密主義」いいかもね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
岩波書店から出てるものよりも日本語訳が良いらしい。
エウダイモニク。幸福論。アリストテレス。中庸。
悪徳の者は、情念や行為において、不足しているがゆえに、あるいは過剰であるがゆえに、正しきことを取り逃がす。
それに対して徳のある者は、中庸を見いだし、それを選ぶ。