文化の誕生―ヒトが人になる前 (学術選書) (学術選書 40)

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  • 京都大学学術出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784876988402

作品紹介・あらすじ

人間の文化は、住んでいる土地の自然や社会環境の影響を受けて大きく多様化した。チンパンジーの社会や行動も地域により様々である。なかでもボッソウは例外だらけ。雌だけでなく雄も群れから移出するし、道具の使い方も独自性に満ちている。かれらの「文化的」多様性は人間の文化と同根だろうか。自ら新たに切り開いたフィールドにおける30余年の研究を振り返り、今後の課題を展望する。

感想・レビュー・書評

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  • ギニアのボッソウという村で、長年に渡ってチンパンジーの観察を続けてきた著者が、これまでの研究成果を一般の読者に向けて紹介している本です。

    「あとがき」でも述べられているように、本書には「政治するサル」と呼ばれることもあるチンパンジーの社会構造についてはあまり触れられていません。これは、社会構造は可能な限り生態学的な条件に基づいて説明されるべきだという著者の立場に由来するものです。本書で詳しく扱われているのは、チンパンジーの食性や道具使用などの具体的な観察に基づいたエピソードが多く、興味深く読みました。

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著者プロフィール

京都大学名誉教授・東海学園大学人文学部長

「2000年 『霊長類生態学 環境と行動のダイナミズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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