普通の女の子として存在したくないあなたへ (幻冬舎文庫 む 1-3)

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877284978

感想・レビュー・書評

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  • <u><b>Dear「普通の女の子」として存在したくないあなた Fromキューバ大好きおじさん</b></u>

    本文中に春樹と飯を食いに行く話があるけど、なんとなく、春樹のエッセイに似ている感じがした。くだらんダジャレは龍の方にはないけど。それにしても、結局のところ、キューバの話しかしとらんじゃないか、このおっさんは。

    以下印象に残った言葉
    [more]
    <blockquote>どこにも行く場所がなく暗い目をして親や社会やエスタブリッシュメントを信用せずでも決してあきらめていない、そんな連中だった、ぼくはそういう連中が好きだ。
    十代の終わりや二十代の前半に、悩まない奴はパーだ


    わかいうちは悩むことが必要だなんて言ってるわけじゃないからね、
    悩みなんかない方がいいに決まっている
    二十代前半で、社会と自分の関係に納得し満足してるのは馬鹿だということだ、
    そういう連中は「社会的な幸福」を思い描く、社会からほめられ、社会からいい子いい子で迎えられるのを喜ぶ、
    最低の人間だ、
    自分のからだが感じる喜びより、社会的なランク付け(学歴、家柄、地位)にプライオリティーを設定する最低の人種、
    僕はそういうくずは相手にしない、
    自分を許せない時期は辛いが、その果てにしか素敵な笑顔はないのだ。</blockquote>

    <blockquote>みなさんもオリジナリティとか精神性とか新しさとか、そういう言葉にだまされないようにしてくださいね
    「今、最も新しい音楽はこれだ!」
    「あなたの精神性を光らせるには?」
    「オリジナリティあふれるこの装い」
    全部、嘘だ
    性格でないものは年月と共に古くなる、
    正確さを得るためには、訓練が絶対に必要で、訓練のないものを私は軽蔑します</blockquote>

  • 心に余裕がある時に読めてよかった。

  • 思ってたより日記だった。
    もっと説教臭くてもおもしろかったと思うけど、キューバ熱は伝わってきた。
    石田ゆり子の解説が涼しかった。

  • 普通の女の子として存在したくない人へ向けた話というよりは、村上龍のその時の日記、という感じ。
    なんとなくひととなりを感じれる、あとたまに刺さる言葉が書いてある。

  • 自分を許せない時期は辛いが、
    その果てにしか素敵な笑顔はないのだ、

    女のダンスは、何かを象徴している、

    依存はとても楽でイージー、
    麻薬中毒者は、ただ麻薬を手に入れるためだけに
    全人生を使い果たす、
    何も迷う必要はない、イージーだ、


    タイトル通りの答えがある、というより、
    村上龍のエッセイ的な!前半めちゃくちゃ
    海外旅行行きたなるなっとったのにほぼ
    キューバ話w でもそれほどまで言う
    キューバに触れてみたくなる!
    Y子が言ってたみたいに自分も平凡な社会人
    やけど今この国でも(本物じゃないって
    この小説で謳われとるけど) 夢中になれる、
    "これ"って思える好きなアーティストや趣味が
    自分にあるのってしあわせな事なんやなあって
    思えたなあ。

    田舎の怖さ(自分が田舎住みやから余計感じる)
    世間の共同体の話も、旧ソの苦しさをカメラに
    収めたがる、安心したがる、メディアに教えて
    もらって流行に身を委ねるのに幸福感とか、
    日本の酷な部分も所々語られとる

    夢についてのP253〜 も成程って感じで。
    日本では映画を作るのなんかやめろって
    言われ続けとるってのに対してのイタリア人が、
    「そんなの知らない、我々は『トパーズ』を
    撮ったムラカミしか興味ない」
    ってが、だから海外の人の考え好きなんよなあって

    坂本龍一と会って自分の仕事の
    自慢話し合うっての、素敵過ぎる。
    解説の石田ゆり子も最高でした

  • 「普通の女の子」として存在したくないあなたへ
    新聞に載っていたエッセイをまとめたもの。
    女の子について書いてあり、ためになる本だと思う。
    キューバのことがたくさん書いてある。
    キューバでは、思われているより、みんな元気に暮らしている。
    貧困でも明るく。
    読んで元気が出る本。

  • 名エッセイ!図書館でふと手に取った本でしたが、タイトルで一瞬にして惹かれました。まさに私です。心に何度も響きました。購入したい。

  • 石田ゆり子の解説がとても良かった。
    本文に関しては…

  • どんだけキューバ好きやねん。

  • 初めて読んだ村上龍さんの文章はとても魅力的だった。簡潔で情熱的で聡明だ。田舎と都会の定義が面白かった。10年も前の本なのに、最近ぼんやりと思っていた村社会的な意識のことをズバッと言語化していらしたのには驚いた。とても楽しく読ませてもらいました。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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