父からもうすぐ逝ってしまう君へ 心を揺さぶる37話

  • きこ書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877712525

作品紹介・あらすじ

「親子のふれあいにお金はいらない」「彼女が成し遂げたこと」「いちばん大事なゲーム」「おねがいだからここにいさせて」…愛しくて、せつなくて、限りなくやさしい。名手ボブ・グリーンが活写した、人生の光と影。"気づき"と"感動"のベストコラム集。

感想・レビュー・書評

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  •  ボブ・グリーンのコラム集を読むのは久しぶりだ。20年ぶりくらいかも。

     1980年代後半に日本で「アメリカン・コラム」のブームが起きたころ、ご多分にもれず、私も『アメリカン・ビート』や『チーズバーガーズ』といったグリーンのコラム集を愛読したものだ。

     だが、「20年ぶりのボブ・グリーン」はずいぶん色褪せて見えた。うーん、つまらない。副題には「心を揺さぶる37話」とあるが、ちっとも揺さぶられなかった(笑)。

     ボブ・グリーンのコラムって、こんなに陳腐で説教臭かったっけ? 何より、「昔のアメリカはよかった。いまのアメリカ人はたいせつなものを失ってしまった」みたいなトーンが全編に通底しており、それがじじむさくて鼻について仕方なかった。

     本書は、米国では1997年に刊行されたコラム集の邦訳であるようだ。私がかつて愛読した『アメリカン・ビート』のころに比べて、グリーンのコラムが劣化したのか、それとも、読む私の目が肥えたのか? 

     まあ、収められた37編の中にはいいコラムもあるのだ。が、1冊の本として見たらかなり質が低い。
     だいたい、『父からもうすぐ逝ってしまう君へ』という邦題もいただけない。集中の一編の題をそのまま用いたものだが、当該コラムは本書の中ではむしろ質が低いほうだし、ボブ・グリーンは「お涙ちょうだい」的に売る書き手ではないはずだ。やっぱ「きこ書房」じゃダメだな(偏見)。

     市井の人々の人生の輝きを鮮やかな一閃で切り取るのがボブ・グリーンの作風であったはずだが、その手の本としては、たとえば藤原新也の最新エッセイ集『コスモスの影にはいつも誰かが隠れている』のほうが、本書よりも10倍上質で、はるかに深みもある。

  • 10代の頃から親しんできた彼のコラム。私のアメリカに対するイメージは、彼の本によるところが大きい。
    久しぶりに彼のコラムを読んで、変わってしまったアメリカを嘆きながら、それでも優しい眼差しを忘れない、いつもながらの温かさを感じました。ただちょっと愚痴っぽいのは歳をとったからかも(笑)。

  • 表題通りのものを含む新聞に執筆した珠玉のコラム集。著者が体験したり、見聞きした人生の機微を伝えるいい話、日常生活のスケッチ、泣かせる話などを集めたもの。
    おいしいコーヒーと静かな時間を用意して、素晴らしい時間を楽しむための一冊。

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