役小角: 異界の人々

著者 :
  • 作品社
3.50
  • (1)
  • (2)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 19
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784878932595

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 修験道の開祖とされる役小角の少年時代から白村江の戦前夜までを描く。饒速日大王の末裔でもある小角。幼い頃から傑出した存在感を放っていた彼は、現在でいうところの修験道などの英才教育・修行を経て人々を救済する存在として成人する。先達に当たる人々が後の天武と思われる弟王子一派と結びついていたため、彼もまたその影響を受けていくんだろうなというところで終わっていた。

  • 修験道の開祖と言われる役行者がどういう人なのかを知りたくて読んだ。
    法力を得て、それで社会的に何かをするのかと思ったが、案外あっさりと終わってしまった。
    印象的だったのは、大化の改新の時代になるが、その頃に生きる事の過酷さ。
    当時の権力争い、貧富の差は現代の比ではない。負け勢力に属していれば奴婢という奴隷になる。食べる事、寒さをしのぐにも事欠き、死ぬまで使役される。
    安くて暖かい衣料や便利な暖房器具のある現代に生まれてしみじみ良かったと思う。

  • 役小角の少年時代から修行し棟梁になるまでの話。
    賀茂の一族とは知っていたがその地位の低さ、取り巻く環境は知らなかったので色々と知ることが出来た。
    当時の文献を引いたりして分かりやすい説明もあり、読みやすいと思う。
    ただ、ちょっと話が平坦な感じで読み進む楽しみはあまり感じられなかった。

全4件中 1 - 4件を表示

黒須紀一郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×