地下: ある逃亡

  • 松籟社
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  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784879843944

作品紹介・あらすじ

トーマス・ベルンハルトによる自伝的五部作の第二作。前作『原因』に続く時代を描く。
ギムナジウムを中退し、それまでの人生から「反対方向」へ歩みだした少年ベルンハルト。彼が向かった先は、ザルツブルクの周縁、市民に最も恐れられた地域にある「地下」であった――

感想・レビュー・書評

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  • トーマス・ベルンハルト特有の章立てのない、ひたすら繋がってゆく文章。普通なら退屈してしまいそうなのに、読み進めずにいられなくなる。『ヴィトゲンシュタインの甥』を読み、ベルンハルトもウィーンの上流階級の出身だと思っていたので、実態を知り驚いた。事実を知れて良かった。

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著者プロフィール

Thomas Bernhard, 1931-1989
20世紀オーストリアを代表する作家のひとり。
少年時代に、無名の作家であった祖父から決定的感化を受ける。音楽と演劇学を修めつつ創作をはじめ、1963年に発表した『凍』によってオーストリア国家賞を受賞。一躍文名を高める一方で、オーストリアへの挑発的言辞ゆえに衆目を集めた。
以後、『石灰工場』『古典絵画の巨匠たち』『消去』『座長ブルスコン』などの小説・劇作を数多く発表。1988年に初演された劇作『英雄広場(ヘルデンプラッツ)』でオーストリアのナチス性を弾劾するなど、その攻撃的姿勢は晩年までゆるがなかった。
1975年に発表された『原因』のあと、『地下』、本書『息』、『寒さ』、『ある子供』が続けて刊行され、自伝的五部作をなした。1989年、58歳で病死。

「2023年 『息 一つの決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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