- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784880082073
感想・レビュー・書評
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アリス・ウォーカー繋がりで読んでみたら、すごくおもしろかったです。
ハーストンは他の黒人女性作家と比べて、自由でしなやかで、感性の導くまま進むイメージがあります。 -
愛することの困難さ、生活や世間体のために都合のいい相手を都合よく扱う『愛』ではなく、自他の存在をただ喜び自由にする愛がいかに困難で、しかもそういった愛を望むことは他人に憎まれることでもあることを描いた作品。
黒人コミュニティ内の差別を扱う作品でもあるので、「白人を喜ばせるための作品」だと黒人男性批評家からは嫌われたそうだ。男性批評家のそういった評価からも、ゾラ・ニール・ハーストンが黒人コミュニティのなかの女性差別を見事に表現したことがうかがえる。
ゾラ・ニール・ハーストンは彼女にできる限りの誠実さで人間が生きることについて書いた。ただ、黒人コミュニティの有力者たちに気に入ってもらう気がなかっただけだ。 -
3.67/48
内容(「MARC」データベースより)
『ジェイニーは故郷を捨て、愛するティーケイクのいるフロリダのイートンヴィルへ行くが、ある日、突然、不幸がやって来る…。1920年代、黒人文化が花開くニューヨーク・ハーレム・ルネサンスに登場した天才女性作家の代表作。』
原書名:『Their Eyes Were Watching God』
著者:ゾラ・ニール・ハーストン (Zora Neale Hurston)
訳者:松本 昇
出版社 : 新宿書房
単行本 : 285ページ
メモ:
・死ぬまでに読むべき小説1000冊(The Guardian)「Guardian's 1000 novels everyone must read」
・オールタイムベスト100英語小説(Time Magazine)「Time Magazine's All-Time 100 Novels」 -
あまりハマらなかったので、ちゃんと読み込めた自信はないんだけど、それでも肌の色とか既成概念といった枠組みから離れていくような感覚は感じて、そういった感覚はすごく好きだった。また離れ方の描写も良いのかも。
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生き生きとした臨場感ある、黒人社会の描写が素晴らしかったです。大恐慌前後、各地を転々とする黒人の季節労働者、そこでのサイコロやトランプ賭博、それが元でのナイフやカミソリや銃を使ったケンカや殺人沙汰、時にギターを持ち歌い騒ぐ、更に嵐や洪水など容赦ない自然。ブルースの好きな僕は歌詞に出てくる世界が小説という形式で現れたと思いました。あの頃のブルースマンもこの様な生活をしながら、旅を続けたのかと、イメージが広がりました。古きアメリカやカントリーブルース好きにも是非お勧めです。
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タイコの先生に借りて読んだ
黒人でありながらアメリカ人であること、知識人でありながら女性であること、
そういういろんな社会のうえでの負の要素(純粋な何かではないという事、他者性)を抱えながらも気負わずに生きる強さ
負であることを認められればいつだって正に転じれる