食べモノの道理

著者 :
  • じゃこめてい出版
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本棚登録 : 33
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880434216

感想・レビュー・書評

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  • (2020/1/20読了)

    前書きからこうガツンと、「バカ高い食品」とか「無駄なモノを買わされる」とか、表現がけんか腰なのは気になるけれど。まあツカミは必要だということか。

    TVで人気沸騰の健康食材、水道水とミネラルウォーター、中国産、サプリの効果、産直とスーパー売りの野菜の違い、などなど、巷間に流れる食品に関する風説に対して、必ずしも正解を教えてくれるわけではないけど、疑問を持つことを教えてくれる本である。

    いかにも怪しげなものはともかく、グレーゾーンにあるものはなかなか判断がつかない(切りがない)と思うんだけど、なかなか難しい世の中になって来たなあ、というのはひしひしと感じるところ。

    食品に善し悪しはない(食べ方に良し悪しがあるだけ)とか「そこそこ」で何が悪い?という指摘には納得できる。

  • 色々と謀略や誤解の多い食品についての本が世に溢れるなか、これはフェアな立場で書かれた大変良い本。

    なるべく体に良い物を食べたいんだけれども何を買ったらいいのか分からないしそんなにお金もかけられないし...と悩んでいる人や、健康を追い求めすぎて宗教みたいになっちゃってる人にお薦めしたい。

  • 食品に対してもっている迷信について、批判している本。内容そのものには納得できる点が多い。
    ただ、気になったのは、文章というか論の展開が迷信的な人達と同じ形をとっている点である。読みやすいとは思うが、同じ穴のむじなを見ている気もしなくもない。

    持論の為に強引な結論を持っていっている点もあちらこちらにある様にも思える。

    健康食品などを考える場合には、読んでおいたほうがいいと思う。

  • 全体的な論調は概ね同意。
    変にイニシャルトークを使って人を批判するやり方は鼻につくけど。
    しかし、自分と違う意見に人を「非科学的な根拠に基づいた意見」と切る割には、全編通してそれほど科学的根拠に基づく意見は無いような。
    例えば、「牛乳害悪論」に対する反論が、「ウシとヒトは同じほ乳類に属している」から似ているのでヒトが食べて悪いわけがない...ではちょっと説得力に欠ける。

    (この先、かなり脱線)

    あと、ウナギの産地偽装に関しての流通業者の発言、「ウナギは私たちにも区別がつかない」というのを挙げて批判しているが、こんなもん実際わからんだろ。生業としているものがこういう言い方をしてしまって良いか悪いかは別として。著者自身「食っても産地の違いなんかわからんし、大半の人間はわからんだろ」みたいな事を言っていて、それはそうだね、と思うけど、じゃあ、流通業はどうやってウナギの産地の違いを見分ければ良いのか? そんなもん出来るわけがない。

    そんなもん無責任だ! と思われるかもしれないが、元の供給者はが「国産ですよ」と偽って出荷している時点で、それを「中国産だろこれは!」と見分けるすべなんて基本的に流通業には無い。もちろん、可能な限りのトレーサビリティはとれるようにすべきであるが、それ自体が偽装されていたら、そんなもん流通業にわかるわけはない。ウナギを取るところからついて回るのか?

    もちろん、意図的な産地偽装は別の話だけど。

    (脱線終了)

    「理屈は分かったけど、やっぱり水道水よりはミネラルウォーターを飲みたいよね」と思ってしまうのが多いんではないかな。

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著者プロフィール

1947年千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアや各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、前食生活ジャーナリストの会代表幹事、元女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)。著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)ほか多数。

「2020年 『外食もお酒もやめたくない人の「せめてこれだけ」食事術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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