マイクロカプセル香害 ──柔軟剤・消臭剤による痛みと哀しみ

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  • ジャパンマシニスト社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880493343

感想・レビュー・書評

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  • 私自身が香りに敏感で、近年特に他人の香り付き柔軟剤の香りで気分が悪くなることが多く、悩まされているので読んでみました。
    香害によって様々な健康被害を受けている方の実体験、生の声がたくさん載っています。症状がひどい方も多く、自分もそうなったらと思うと本当にゾッとします。
    こういった香りは、本人が良かれと思い好ましく思って使っているものであり、それをやめてほしいとはなかなか言い出せません。気にならない人にはその訴えも気のせいだ、神経質で付き合いにくい変な人だ、などと受け止められてしまいます。
    合成香料自体の問題だけでなく、マイクロカプセルには有害なイソシアネートが含まれており、ナノサイズであるが故に自然界や体内に容易に入り込んでいくということです。
    全く気にならない人、香害の実態を知らない人が多い一方で、深刻な健康被害を受けている人、世の中に香りが蔓延していることに不快を感じている人が増えているのも事実です。
    まずは多くの人に香害の実態を知ってほしいと思いました。


  • 身近な日用品に使われている化学物質の怖さを改めて知った。特に、発がん性や神経毒といった人体に有害な成分イソシアネートを含む柔軟剤。
    どこもかしこも柔軟剤のニオイが充満していて、家では窓も開けられない。
    ただニオイが不快なだけではなく、成分がそもそも有害だったなんて…。環境にも多大なダメージを与えている。まさに百害あって一利なし!!
    知れば知るほど日本という国は恐ろしい。
    自分や家族、大事な人を守るためにも、この情報は知っておくと良いと思う。

  • 二年前に借りて読んでいるみたい。

    ということは、その時も症状に苦しんでいたということだ。もう気づかないでは済まされない。
    身近な日用品に含まれる化学物質で、頭痛や吐き気、倦怠感、その他様々な症状が出て、普通の暮らしが困難になっている人が、こんなにも多い。しかし、病院での診断や病名はつきにくい。仕事や学業を断念する人もいるという。

    私の場合は、今割とギリギリラインに立っていると感じている。

  • 最近、母と弟が突然化学物質過敏症になってしまい、天然田舎生活の我が家に避難してきました。隣家から飛来する消臭剤の匂いや郵便配達員の服についた柔軟剤の臭い、印刷物のインクの匂い、天然の花の香りでさえも呼吸困難になってしまいます。
    原因は恐らく人工の合成香料の長期暴露で、便利な新製品好きもあって、長年様々な人工化合物に身を晒してきた結果ではないかと推測。健康オタクで野人の私とは真逆な生活を送ってきた2人ですが、今は香料の入ったすべてのものを捨てて無香生活をしています。

    本書では数多くの化学物質過敏症の症例、そしてマイクロカプセルの危険性を詳しく解説しています。このマイクロカプセルというのは、最近あらゆる物…シャンプー、化粧品、洗剤、柔軟剤(特にこれが元凶)、ヘアケア製品、デオドラント、スプレー消臭剤、殺虫剤、農薬などに使われている、花粉と同じくらいの超ミクロサイズのカプセルのこと。このカプセルの中に、香料や農薬、殺虫剤などを封入することで、小さな穴から少しずつ中身が出るようにして効果を持続させたり、カプセルが潰れると一気に中身が飛び出してくるように工夫されています。

    問題となるのは、このマイクロカプセルの素材が、有毒物質であるホルムアルデヒドやイソシアネートという化合物で出来ていて、潰れたり崩れたりしたカプセルはさらに超ミクロサイズになって、肺の中へ入り込み、血液中にも簡単に取り込まれてしまうということです。
    これらの物質は、ごく微量でもアレルギーや中枢神経障害を引き起こし、さらにここへカプセルの中に封入される表記されない(表記義務がない)企業秘密の謎の人工香料や農薬、殺菌剤がプラスされます。こんなものが何の検閲も受けずに街中の大気中はおろか、水道水や畑、川、海、自然界のあらゆる場所に拡散し、体内にまで入りこんでいるとは全くとんでもないことです。

    日本は化学物質への規制が緩すぎます。家庭用品での有毒物質はたったの44種類しか規制されておらず、欧米基準の1億分の1程度の数でしかない(農薬や食品添加物に対しても言えることですが)。これを容認、認可するとは自分たちの一世代のみの損得、金儲けしか眼中にない愚かさの現れでしょう。

    本書を読んで、私も化学物質過敏症やマイクロカプセルについて多くのことを知れましたが、もっと多くの人にこの問題を知って貰い、現状を変えるために働きかけたい所です。私も経験した通り、誰もが明日は我が身の問題であり、何もしなければ今後さらに悪化することが予想されます。

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著者プロフィール

古庄弘枝(こしょう ひろえ)
大分県・国東半島生まれ。ノンフィクションライター。
著書に以下のものがある。
『ALSが治っている 純金製の氣の療法「御申じょう療法」』(鳥影社)
『5Gストップ!電磁波過敏症患者たちの訴え&彼らに学ぶ電磁放射線から身を守る方法』(鳥影社)
『5G(第5世代移動通信システム)から身を守る』(鳥影社)
『香害(化学物質汚染)から身を守る』(鳥影社)
『スマホ汚染(電磁放射線被曝)から赤ちゃん・子どもを守る』(鳥影社)
『スマホ汚染 新型複合汚染の真実!』(鳥影社)
『マイクロカプセル香害─柔軟剤・消臭剤による痛みと哀しみ』(ジャパンマシニスト社)
『携帯電話亡国論 携帯電話基地局の電磁波「健康」汚染』(藤原書店)
『あらかい健康キャンプ村 ─日本初、化学物質・電磁波過敏症避難施設の誕生』(新水社)
『見えない汚染「電磁波」から身を守る』(講談社+α新書)
『沢田マンション物語 ─2人で作った夢の城』(講談社+α文庫)
『モー革命 ─ 山地酪農で「無農薬牛乳」をつくる』(教育史料出版会)
『どくふれん(独身婦人連盟)─元祖「シングル」を生きた女たち』(ジュリアン)
『彼女はなぜ成功したのか』(はまの出版)
『就職できない時代の仕事の作り方』(はまの出版)
『「わたし」が選んだ50の仕事』(亜紀書房)
『女たちのロングライフ物語 老人ホームではなく大家族をつくる』(鳥影社)

「2022年 『GIGAスクール構想から子どもを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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