- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784881358351
感想・レビュー・書評
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Linuxの初期の成功に基づき、オープンソースという概念とその有効性、プロジェクトの運営方針等について説明がなされています。導入期に何が考えられていたがわかり、原点を知ることができ、大変参考になりました。ただし、1999年12月初版発行とややネタが古いため、blogやwikipedia、youtubeなどと言ったソーシャルメディアを用いた近年のマスコラボレーションについては別の本をあたる必要がありそうです。
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オープンソースの専門家ではない人が書いただけあって、「オープンソースって言葉を聞いたことがあるけどよく分からない」レベルの人が読むのに最適な内容となっている。
オープンソースの始まりから、どのような歴史をたどってきたか、情勢などを掴むのにはもってこいの教材だ。コンパイラ、バイナリ、カーネルなどの語句や意味合いについて、この本のおかげでやっと腑に落ちたという感じ。
一人じゃ何もできなくても、たくさんの力が集まればものすごい力になる、という文殊の知恵的事がらをソフトウェア開発などの世界で最も分かりやすく説明してくれるものではなかろうか。今で言うと、集合知やウィキペディアの考え方と同じなのかなと。
そして、オープンソースにかかわる人たちは「良いもの、役に立つものを社会に提供したい」という想いが根底にあるものだということを知ることができたのが一番の収穫だ。専門家たちだけのクローズドなコミュニティーだと思っていたオープンソースの世界は、とても人間臭く、ロマンに満ち溢れている。
またちょっと、エンタープライズの世界が好きになれたかな。後輩ができたら、ぜひとも読んでもらいたい本です。