校庭のコケ (野外観察ハンドブック)

  • 全国農村教育協会
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784881370926

感想・レビュー・書評

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  •  校庭のコケ、とあるように、身の回りで普通に見られるコケを集めたコケ図鑑。

     はじめに、千葉県内の、里山に囲まれた学校と、都市部の学校の校庭にあるコケを周囲の写真つきで詳しく紹介しています。壁にあるシミのようなものがじつは地衣類だったり、石碑やコンクリート壁に生えるコケだったりしています。思いがけないものがコケの仲間なので、自分が探すときにも、気を付けるポイントがあらかじめ分かっていいです。

     また、コケ図鑑のところは、特徴が分かりやすい写真で、身の回りのコケを同定するのに役立つでしょう。
     この図鑑のページが大変充実しています。

     コケや地衣類についての知識も詳しく書かれています。例えば、コケの一生、生活史、顕微鏡観察をするときのポイントなど。

     子どもたちが、自由研究などでコケの観察をしようと思ったときに、まず参考にする入門書として適しているし、少し知識が増えてきたあとも、分からなくなったときには改めて見てみるのにもよいと思います。

  • 校庭の「コケ」とありますが、地衣類も含まれていて、苔観察、地衣類観察両方に役立つ図鑑です。苔と地衣類はよく似ていると言われますが、その違いについても説明されています。

  •  家の庭の草むしりをしていると,実にさまざまなコケが,様々な場所で生育している。以前は,なぜかゼニゴケで覆われていた場所に,最近は,いろんなコケが生えてきたので,その名前が気になってこういう本をながめてみることにした。
     で,初めて知ったのが,コケというのは,正式な科学の名前ではない…ということだった。

    コケは昔は"木毛”と書き,木の幹や枝に生える毛のような小さな植物を意味したという。同じようなものが,木の上だけではなく,地面や石の上に生えることから,いろいろな場所に生えるものもコケと呼ぶようになった。虫という言葉が昆虫だけでなく様々な小動物を指すように,みんながコケだと思っている生物には様々な仲間が含まれている。(8ぺ)

     あらま,そうなのね~。で,代表的なコケには「蘚苔(センタイ)類と地衣類があるらしく,本書では,それらをコケとして扱って説明してある。

    センタイ類は,シダ植物や種子植物と同じ植物の仲間であり,細胞の中には葉緑体があって,光を浴びて光合成をし,自分で養分をつくり出している。いっぽう,地衣類は菌類の仲間だ。(同上)

     あらま~,そうなのね~。ちなみに「トナカイはコケを食べる」の時のコケとは「ハナゴケ」というものだが,これは地衣類の仲間だそうである。あらまー,そうなんだ~。

     家の庭に生えているのは,スギゴケの仲間,コツボゴケ,トヤマシノブゴケ,ゼニゴケの仲間などがいそう。同定はできないけど(^^;;

  • 身近に生えるコケについて、収拾した種々のデータから、その生態を紹介する本。特に「樹幹着生蘚苔類」についての記述が興味深い。

  • コケ・ビギナーズラックの一冊。
    身近なコケが載ってるので探しやすいし、用語の解説も丁寧。
    図書館で借りたんだけど、そのうち買いたいなー。

  • 2010年11月15日購入。未読。

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著者プロフィール

公益財団法人環日本海経済研究所調査研究部長

「2011年 『北東アジアの食品安全保障と産業クラスター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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