林業改良普及双書 No.171 バイオマス材収入から始める副業的自伐林業
- 全国林業改良普及協会 (2012年1月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784881382714
作品紹介・あらすじ
本書で紹介する事例は、いずれもバイオマス材を生産し、副業的に収入を得ながら、楽しく、地域も元気にしながらグループで行う副業的自伐林業です。
誰でも参加できることができるような仕組みをつくり出すことで、地域の農家、サラリーマン、定年退職者、都市部の交流者までが積極的に副業型自伐林業に参入しています。
荒れていた山が甦り、出荷した材と引き替えに発券される地域通貨が参加者をいきいきさせ、地域の商店をも活気づける。
本書は、地域における副業型自伐林業の普及実践活動であり、関係者の努力・工夫の記録です。
感想・レビュー・書評
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中嶋健造さんの「敵を作って、自分の名を上げる」式の手法には賛同しかねるが、
彼が持っているビジョンはとても大切。
上手に連携していければいいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
チェーンソーは10万、あとは軽トラ
次のステップアップは「建築用材生産」。そうなると次は、林内作業車・軽架線への投資。軽架線は20万ほどだが、林内作業車は150万ほど。負担ならグループ化→任意団体なら助成金申請も出来る。
建築用材などのA材を出し始めたら次は、「本格的な自伐林業に踏み込みたい」と思うはず。こうなると必要な機材が小型のユンボ(3-4トンクラス)で200万ほど。
こうなると生産森林組合やLLPかNPOの立ち上げを勧める。
【地域活性化の成功例】
高知県馬路市のゆずビジネス
シンプルな有効利用として「薪」に行き着いた。
薪ストーブ、家庭用薪風呂、事業用薪ボイラー
中山間地域の高齢者に薪を配達
平成15年の11月、ヒノキの人工林で伐採した6㎥の木が厚木市場で15万7千円で売れた。ただ、当時は市況がよかった。
2人で1日、5㎥の建築用材、1トンの林地残材生産で1日6万円以上の売り上げ。生産性は1人2-2.5㎥。使う機械はチェーンソー、小型ユンボ、林内作業車。
「林地残材の収集運搬」であれば、軽トラとチェーンソーさえあれば晩酌代くらいは誰でも稼げる。
土佐の森のような森林NPOが存在すれば、チェーンソーなどの機材を何にも持ち合わせてなくても参加できる。
「自伐」は事業として成り立つが、自伐せずに業者に委託すると成り立たなくなる。
業界では委託が当たり前になってしまっている。