ブラック企業の闇―それでもあなたは働きますか? (晋遊舎ブラック新書 8)

  • 晋遊舎
2.79
  • (2)
  • (2)
  • (20)
  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 101
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883807758

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 就活生の誰もが気になるのがブラック企業の存在。その実情が書かれたのが、この本です。「著者は無事なのだろうか?」と心配になるくらい、これでもかと暴いています。

  • ブラック企業とは?この本の定義と申しますか、世間の論調から考えますと、世の中の8~9割はブラックな職種と言えるでしょう。仕事とはかくも厳しき物なのです。勤め人という立場自体が既にブラックとは言い難く、企業の優劣を付ける以前に他の産業との比較を必要とします。農業、林業、漁業…従事者からすれば、酷く甘ったれた価値基準に思われるかもしれません。

    しかし、この本は実に興味深く、ブラック企業在籍者が匿名ながらも語っており、内容が偽り無く正しいとするならば良く調べ、世間の関心ごとに媚びることなく(不安は煽っているでしょうが)、中立につとめて書かれております。読み易さという点でも申し分なく、広く読まれるべき良書でしょう。

    日本の労働者がいかに辛い思いをしているか?これはもう社会、経済のシステムから変革が必要で、特定の数社が労働条件を良くする程度では変わりません。しかし、あまりにも低水準な環境を改善していく事で、底上げは可能かと思われます。ブラック企業に飲み込まれた人達の自助努力ではなく、上位のエリート層にこそ読み、考え、行動していただきたい一冊であるとも言えるでしょう。

    完全に余談ですが、能力給制度になって誰が得したのか。年功序列が今の時代にそぐわないのは分かりますが、能力のある人間にその分還元されているかと言えばそうではないでしょう。儲けたのは企業のみ。無能な社員は昇給もなくリストラに怯え、有能な社員は僅かばかりの「イロ」を貰う為に目を血走らせる。高学歴も低学歴も関係の無い、一律隷属構造を作る口実でしかなかったと。社会主義も資本主義もありません。奴隷制ですものね。そういった企業を排除する気運の高まり、しっかり払い、しっかり稼ぐ健全な企業の競争システム構築が望まれます。

    この本を読み、改めて思いを強く致しました。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×