- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883862801
作品紹介・あらすじ
田頭は一時アイドルとして成功した。一枚目のシングルは大ヒットしたが、その後のCDは鳴かず飛ばず。ミュージシャンとしての才能は皆無だった。スタジオミュージシャンとして日々を送る田頭は昔の栄光を忘れられず、仕事がほとんどない現在も音楽の世界から足を洗えずにいた。そんな時、高校時代のバンド仲間・小日向に再会し…。
感想・レビュー・書評
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2篇。
1編目は音楽雑誌編集者の小菅と売れないバンドのボーカル久保山との出会いから付き合いが始まるまで。
2篇目は音楽雑誌の編集長田頭の過去話。
1篇目の久保山のマイペースさが凄くて、それを嫌っていた小菅がある時から久保山を好きになり久我山の為にと奔走する姿に驚きました。
すぐ手の出る久保山はどうあっても久保山であるのにホッとしたり。
2篇目の田頭を必死に追いかける力の言動が読んでいて凄かった。
逃げる田頭。
再会。
拒絶する力。
しかし…。
強烈な印象の残る作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白くて、一気に読んでしまった。
心臓に負担がかかる執着心に、毎度の事
コレだよ、コレ。となってしまう。
低燃費で生きているのに寿命が縮みそう。
ひたむきな、真っ直ぐな思いと
夢と人生が痛くて辛い。
けど夢中になってしまうのは先生の為せる技なのか。
続きが読みたいです。
続きが!読みたい!! -
田頭の話が好き。
力の粘着質なところは、ビックリするくらい群を抜いていて、ほんと極端。
でも、その粘着質なところが田頭はいいんだろうね。 -
力(攻め)が好きです。
直感・直情・主観しかなくて
常識?何それ美味しいんか?って感じで自由じゃないけど自由でありたくて仕方ない子で可愛いかっこいい。
生きてる限り自分自身のために受けを守ってくれそうな子。
こういうタイプ好きだなー!箱の中の喜多川っぽい感じの子です! -
木原作品を読んでると良い人である事の方が難しい現実を肯定していいんだと毎回思う。善良でありたいと願いながら、現実は良いも悪いも時と場所で移ろっている。その中で「独りよがり」ではなく「自分勝手」である登場人物(小菅)のリアル感よ…
秘密の友達の関係性から、特別な何者かになれる自分と、なれなかった自分との折り合いが付けられない自分と、それを善良な素晴らしい愛ではなく、最後の最後まで身勝手な愛情で絡め取る感じ、田頭と力の関係性は木原作品特徴の一つ。隠れた佳作っぽい作品。 -
1話目は表題作。裏表紙のあらすじは2話目。
すごく痛くはなかったが木原さんの世界は甘くない。 -
好きくない本。。。