- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883929238
感想・レビュー・書評
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何年か前に、同じ著者の「今日からホームレスになった」を読んだことがある。
コロナは世界を一変させた。
本書を読んで、中小企業の方たちの連鎖倒産がよくわかった。
労働収入は尊いとは思う。会社の難をどうのこうのと言いながら、やはり拠り所として私も生きてきたんだなあと思う。
生活防衛資金はある程度
あったが、働こうにも働けない期間が長くなるとあっと言う間に消えていく。
点滴の落ちるスピードを上げるように胸が早打ちする。
結局、個の実力の時代に入ったんだと思う。
帝国データバンクの倒産情報で、この会社までと思うこともある。
倒産事例で、ベストセラーになった「千円札は拾うな」の著者 安田佳生氏の「ワイキューブ」も取り上げられていた。広告宣伝の代わりに大企業も顔負けの斬新なオフィス空間をつくり、債務超過30億円を超えて倒産した。
本当に手厚い福利厚生を受けることが可能なのは大企業に勤める1%の人のみ。
自分の実力をつけるとともに、自分自身の健全な経営者になる事が必須だと思う。
おわりに の箇所で会社の危ないサインが記されていたので、転記しておく。
·在庫に極端な増減がある。
·支払い期日前より売掛金を回収するようなになる。
·採算を度外視した安売りをしている。
·来社するお客様に提供するお茶やコーヒーの質が落ちた。
·慣例だった社内行事が取りやめになる。
·メインバンクや取引銀行に変更があった。
·会社の資産に対しても新しく抵当権が設定された
·不動産の担保険者に個人名が入っている。
·営業のトップや経理責任者が退職する。
·社長、役員間に対立があり、中枢の人事異動が激しい。
·同族経営の場合、親兄弟や親族間で争いが起きはじめた。
·番頭的な古参社員が辞める。
·ワンマン社長に仕えていた腰巾着社員が辞める。
·社員が出勤してくる前に幹部たちが会議をしている。
·事務所やトイレが汚い。
·事務機器や車などのリース品が回収された。
·社長が居留守わー使うようになった。
·社長の友人と名乗る人からの電話が繰るようになる。
·社長が不在がちだったり、連絡が取れないことがある。
·融通手形が出回っている。
·訴訟案件を抱えている。
·取引先の担当者が上司と一緒に訪ねてくる。
·税務署、社会保険事務所、健康保険組合などから頻繁に電話がかかってくる。
•メインバンクの担当者が頻繁に訪ねてくる。
·顧問弁護士、顧問税理士、経営コンサルタントなどが訪れるようになった。
·給料の分割払いや遅配が発生した。
どんな状況に追い込まれても、諦めなければ道が見つかる。
そして、何があっても、どんな時でも自分自身を愛することを覚えておいて欲しい。
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会社の倒産手続きに大きなお金がいるとは知らなかった。経営不振だけではなく、入っていたテナント店舗の突然の立ち退き、会社の合併などいろんなパターンがあるんだなと思った。
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なぜ、仕事がないと人間の能力まで否定されてしまうのだろう。
巻末の倒産の前兆は参考になります。