今日、会社が倒産した 16人の企業倒産ドキュメンタリー

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  • 彩図社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883929238

感想・レビュー・書評

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  •  何年か前に、同じ著者の「今日からホームレスになった」を読んだことがある。
     
     コロナは世界を一変させた。

     本書を読んで、中小企業の方たちの連鎖倒産がよくわかった。

     労働収入は尊いとは思う。会社の難をどうのこうのと言いながら、やはり拠り所として私も生きてきたんだなあと思う。

     生活防衛資金はある程度
    あったが、働こうにも働けない期間が長くなるとあっと言う間に消えていく。

     点滴の落ちるスピードを上げるように胸が早打ちする。

     結局、個の実力の時代に入ったんだと思う。

     帝国データバンクの倒産情報で、この会社までと思うこともある。

     倒産事例で、ベストセラーになった「千円札は拾うな」の著者 安田佳生氏の「ワイキューブ」も取り上げられていた。広告宣伝の代わりに大企業も顔負けの斬新なオフィス空間をつくり、債務超過30億円を超えて倒産した。

     本当に手厚い福利厚生を受けることが可能なのは大企業に勤める1%の人のみ。

     自分の実力をつけるとともに、自分自身の健全な経営者になる事が必須だと思う。

     おわりに の箇所で会社の危ないサインが記されていたので、転記しておく。 

    ·在庫に極端な増減がある。
    ·支払い期日前より売掛金を回収するようなになる。
    ·採算を度外視した安売りをしている。
    ·来社するお客様に提供するお茶やコーヒーの質が落ちた。
    ·慣例だった社内行事が取りやめになる。
    ·メインバンクや取引銀行に変更があった。
    ·会社の資産に対しても新しく抵当権が設定された
    ·不動産の担保険者に個人名が入っている。
    ·営業のトップや経理責任者が退職する。
    ·社長、役員間に対立があり、中枢の人事異動が激しい。
    ·同族経営の場合、親兄弟や親族間で争いが起きはじめた。
    ·番頭的な古参社員が辞める。
    ·ワンマン社長に仕えていた腰巾着社員が辞める。
    ·社員が出勤してくる前に幹部たちが会議をしている。
    ·事務所やトイレが汚い。
    ·事務機器や車などのリース品が回収された。
    ·社長が居留守わー使うようになった。
    ·社長の友人と名乗る人からの電話が繰るようになる。
    ·社長が不在がちだったり、連絡が取れないことがある。
    ·融通手形が出回っている。
    ·訴訟案件を抱えている。
    ·取引先の担当者が上司と一緒に訪ねてくる。
    ·税務署、社会保険事務所、健康保険組合などから頻繁に電話がかかってくる。
    •メインバンクの担当者が頻繁に訪ねてくる。
    ·顧問弁護士、顧問税理士、経営コンサルタントなどが訪れるようになった。
    ·給料の分割払いや遅配が発生した。


    どんな状況に追い込まれても、諦めなければ道が見つかる。

    そして、何があっても、どんな時でも自分自身を愛することを覚えておいて欲しい。

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  • 元経営者もいて結構悲惨
    オーナーシェフも

    雇用維持のため頑張って謝金まみれ
    経理担当者が辞めるとか、本社都落ちがあると要注意

    タクシー、介護、シニア派遣

    ショッピングモールが潰れて店閉鎖

    リーマン・ショックや地震で倒産

    生暖かい地獄
    やることがない
    年齢の数より多く面接して次が決まる
    面接への交通費が痛い

    ハローワークの年齢制限なしのためのアリバイ面接
    45歳は高齢者扱い


    家族を守るための離婚

  • 会社の倒産手続きに大きなお金がいるとは知らなかった。経営不振だけではなく、入っていたテナント店舗の突然の立ち退き、会社の合併などいろんなパターンがあるんだなと思った。

  • なぜ、仕事がないと人間の能力まで否定されてしまうのだろう。
    巻末の倒産の前兆は参考になります。

  • 「中小企業金融円滑化法」という法律を知っているでしょうか。
    2008年のリーマンショックの対応策として施行。
    資金繰りに苦しむ中小企業に債権までの時間を与えるために、
    企業が借金返済の先送りを求めたら
    金融機関はそれに応じる努力をしなければならない、
    という内容の法律です。

    当時相次いだ倒産ですが、それでもこの法律のおかげで
    乗り切った中小企業は多いとされています。
    しかし、この法律は期限つき。
    2013年3月末で期限切れとなりました。
    金融機関の貸し渋りや返済催促が再び激化し、
    中小企業の倒産が再び激増するのではないかと言われています。

    今回紹介する本は、
    リーマンショックや震災の影響だったり、資金繰りに失敗して
    勤めていた会社が倒産してしまった
    16人のインタビューを紹介しています。

    倒産するしか道が残されていない状態にまでしてしまった経営者や
    昨日まで普通に仕事をしていたのに突然倒産を告げられた社員など、
    立場もエピソードもさまざま。
    今まであったものがなくなるというショックさと
    再就職の難しさも伝えています。

    みんな生きていくために精一杯で、
    「やりがいのある仕事がしたい」
    「経験を活かしたい」と思っていても
    まず生活できるかどうかが最重要。
    希望通りのところに就職することが、
    いかに恵まれているかを感じます。

    前置きで話した「中小企業金融円滑化法」終了に伴い、
    失業率はまた上がるかもしれません。
    働くどころか、住むところもなくなる人もいるかもしれません。
    私たちのつくる原稿は社会に通じます。
    ひとつの雇用が、会社や人を救うこともある。
    求人は、生きていくための命綱でもあります。
    日払い5000円の求人募集で、
    命をつないでいる人がいるということの
    重みを改めて感じてほしいと思います。

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著者プロフィール

1961年生まれ。1980年都立中野工業高校卒。
ルポライターとして取材活動を続けながら、現在は不動産管理会社に勤務。
2003年よりホームレス支援者、NPO関係者との交流を持ち、長引く不況の現実や深刻な格差社会の現状を知り、声なき彼らの代弁者たらんと取材活動を行う。
著書に『今日、ホームレスになった』『今日、ホームレスになった 平成大不況編』『今日、派遣をクビになった』『今日から日雇い労働者になった』『今日、会社が倒産した』『本当にヤバイ就職活動』『今日からワーキングプアになった』『貧困のハローワーク』『今日、借金を背負った』『今日、ホームレスになった 大不況転落編』(いずれも彩図社)、『不況!! 東京路上サバイバル─ホームレス、28人の履歴書』(恒友出版)、『仕事がない!―求職中36人の叫び』(平凡社)、『ホープレス労働─働く人のホンネ』(労働開発研究会)がある。

「2023年 『お金がありません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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