- Amazon.co.jp ・本 (565ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887082717
作品紹介・あらすじ
本書は、過去の諸時代がいかにして軍事力の強化を追求してきたかを回顧し、技術と、軍隊組織と、社会との三者間の均衡がどのように変遷してきたかを分析することである。
感想・レビュー・書評
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そもそも世界史に興味も予備知識も無かったので、かなり厳しかった。
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私は高校では日本史選択だったので近代史以前の世界史についてあまり知識がなかった。この本には古代から現代にかけての歴史が、戦争を通しての視点から書かれている。
近現代まで戦争が引き起こされる要因は、その戦争が誰かの利益につながっているということであった。すべての戦争に当てはまるわけではないが、それがたとえ将来的にみて全く生産的ではないとしても、目先の利益に目がくらみ、武力で相手を攻め落としてきたということがこれまでの典型的な例である。
しかし核兵器が完成し、いくつかの国の手に渡ってから状況は一変したのはいうまでもない。核を使用した国には核の報復がなされるという状況が生まれた。これで大国が核兵器を使用することはできなくなった。その一方で、もし核兵器が命を賭したテロリストの手に渡るようなことがあるならば、もう一度使用されることがあるかもしれない。このような事態は絶対に避けなければいけないことは明白であるが、核兵器に代わる生物兵器のような強力な戦争手段の出現にも用心しなければならない。
そしてこれから先、自分の利益に関わらず戦争を起こす者も現れることが必ずないとは言い切れない。それだけでなく、現代の経済構造が破綻してしまったときには必ず戦争が起こると私は考える。戦争を様々な視点から考察するためには、多くの知識を必要とすることを改めて感じた。 -
大著ながら実に読ませる本です。人類史における戦争の役割について考察。