ふたりのあか毛と同じ作者。絵に特徴がある。
ある農場の鶏の卵の中に一つだけちいさなものがた。そこから小さなひよこが生まれ、やがて小さなおんどりとなった。
他の動物とは仲良しなのに、なぜか仲間のにわとりたちからは除け者にされてしまう。
ある時、鶏の卵がなくなる騒ぎが起こり、見張りに立候補するものも、相手にされない。
一度は農場を後にしたが、自分に出来ることをすればいいと引き返す。夕暮れに辿り着き、古い燕の巣に身を潜めていると、やってきたのはキツネ。一方、見張りのにわとりたちは寝てしまっている。そこで、ちいさなにわとりは声をあげて他の鶏たちを起こし、みんなでキツネを追い払うことができた。
認められてちいさなおんどりはたいしょうのおんどりと一緒にときをつくって鳴いたのだった。