- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784888883474
作品紹介・あらすじ
出版界では著作物の著作権契約が多様化してきている。文芸・学術・美術・音楽・写真などの著作物を適法・公正に伝達するための適切な契約とは何か。あらためて出版関係者は、著作権法がいう出版の概念をとらえなおす必要がある。著作者・出版者必読の書。
感想・レビュー・書評
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平成29年5月13日購入(初版第一刷、古本)
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大分以前に購入したので、再読する予定です。
記憶が正しければ、編集者であり小学館の編集取締役にいた
著者の、正しい、入門書です。
付録の契約書等、とてもわかりやすく
オススメの一冊です。 -
著者は元小学館取締役。「~普通の小説家や出版関係者が出版権という場合には、債権的な性質も、物権的なものもみんな含めて、出版権といっているのです」(P191)など、出版界での著作権の扱われ方が垣間見える。
その他興味深い話が多い。たとえば、かつて出版界は、出版者は(著作隣接権でなく)著作権を持つとすべきだと主張した時期があるのだという(P132)。また、よく「日本語で書いても意味がない」と説明されるマルシーマーク(©)だけど、むしろ著作権者名は日本語で表示すべきという説もあったのだという(P178において、1964年「著作権表示」法貫次郎を引用している。ただし本書は「ローマ字による表示がよいだろう」としている)。
ただ、「すでに死者であろうとも、著作者人格権は消滅するわけではない」(P18)という表現とか、ちょっと一般的な著作権法の教科書や法学とは異なる説明、用語の使い方をしている部分がところどころ気になる。