ストリートファッション: 1945-1995 若者スタイルの50年史 (別冊アクロス 時代を読むシリーズ 5)

制作 : アクロス編集室 
  • パルコ
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891944193

感想・レビュー・書評

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  • 【全体像として】
    (これはもう、この本から受け取る印象でしかないのだが)、とりあえず、ここに収められている一般人のスナップ写真を見る限り、70年代末期以降からオシャレのクオリティは急激に下がっているように見受けられる。それは、奇しくも、ファッションの記号化と同調しているとも考えられ――つまり、「個人」より「記号」のほうが優位にあるため、「それを身につけているだけ」にすぎない、非常に「いびつ」なスタイルが散見されるようになったのではないか――と感じる。


    【竹の子族】
    そういった80年代の潮流の中で、竹の子族のファッションの異常性は尋常ではない。ワンアンドオンリー、というか、本当に異常。「ヤンキー」と「ファンシー」という、そもそもキッチュさ全開の記号をベースにし、そこに――これはヤンキーとも親和性高い部分だが――「伝統に対して過剰すぎるブラッシュダウン」を加えた結果、おそるべき「無国籍性」をまとっているのである。何度でも言いたくなる。頭がおかしいとしか思えない。
    結果的に、竹の子族は80年代の徒花として表舞台から消えていった。しかし、その精神性は意識的にか無意識的にか、ヤンキー層に受けつがれているわけで、その辺りは興味深い(というか、そもそもヤンキーの美意識=竹の子族といえるのだが)。

  • 名著。

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