- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784892401459
感想・レビュー・書評
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自閉症スペクトラムの本は現在たくさん出版されており、当事者としていくつか読んできましたが、この本が一番良いと感じています。
最近では健常者から傍目に困る部分を断片的に強く取り上げ、その場の対処を教える本が多いと感じていますが、こちらはどちらかというと、障害そのものについて歴史からまとめておられる深く広い研究の本という印象です。
患者の困難や経過を丁寧に調べ、細かい部分もよく取り上げておられて、包括的だと思いました。
また、自閉症スペクトラムは、本人にも周囲にも理解が難しい障害ですが、読み口から偏った眼差しがなく、押しつけがましさもなかったです。
様々な意見で振り回されてきた自分にとって、障害の根本がどこにあるかを気づくきっかけになった本です。この本のおかげで理解が正確に深まり、感謝しています。
少し前に出版されているので驚きました。
今ではアスペルガー症候群と高機能自閉症という言葉は用いられなくなり、自閉症スペクトラムという言葉に変わられてしまったそうですが、それでもこの障害について、どのような研究の歴史を経て現在に至るのか、また、さまざまな患者がどのような経緯をたどって来たのか、実感を持って知ることが出来る、貴重な一冊だと思います。
翻訳に感謝しています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よく見かける「コミュニケーション」「社会性」「想像性」3つの障害、というか困難さについて、あいさに事例をまぜて、わかりやすく説明と対処の仕方があります。
そうなんだ、そうなのよーわかるわかるというところ多々あり。
90年発行の本だけど、今でもこんなに詳しい成人ASDの本はないんじゃないかなぁと思うぐらい、とても参考になった。 -
3つ組の障害+違法行為問題や性の問題など自閉症に関する広い問題を取り上げている本。
「成人期にむけて」というタイトル通り、具体的事例はほとんどが20歳など、大人が起こしていることを挙げている。
幼児の頃からの指導がいかに大切か思い知らされる本。