からたちの花 (吉屋信子少女小説集1)

著者 :
制作 : 内山基  川崎賢子 
  • 文遊社
3.56
  • (1)
  • (3)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 50
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784892571312

作品紹介・あらすじ

愛に飢えた、ある少女の魂の遍歴を綴った成長物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  いつものように美しく古風な言葉遣いや、戦前の時代風俗などが感じられましたが、今回は主人公・麻子の自意識の強さに思わず自分の事が書かれているのか?と思ってしまいました。人に求めるばかりで空回っている麻子の気持ちが手に取るように分かってしまい、彼女が最後に内面的成長を遂げた件は、思わず自分はどうだろうか、と自問してしまうほどでした。

  • 解説が言いたいこと全部言語化してくれていました。

    娘や女学生、女たちの共同体にもカテゴリにも属せなかった少女が、少女のまま「私」を再発見していく。
    そしてその少女の手を引いてくれる大人たちは、当時としてはまだ少数派だったモダニズムや自立した道を進んでいる女性。

    そうやって込められた社会性からは、やはり吉屋信子の少女への愛や祈りを感じる。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1896年、新潟市生まれ。52年「鬼火」で女流文学賞、67年菊池寛賞を受賞。『花物語』『安宅家の人々』『徳川の夫人たち』『女人平家』『自伝的女流文壇史』など、幅広いジャンルで活躍した。著書多数。73年逝去。

「2023年 『返らぬ日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉屋信子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×