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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784892571312
作品紹介・あらすじ
愛に飢えた、ある少女の魂の遍歴を綴った成長物語。
感想・レビュー・書評
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いつものように美しく古風な言葉遣いや、戦前の時代風俗などが感じられましたが、今回は主人公・麻子の自意識の強さに思わず自分の事が書かれているのか?と思ってしまいました。人に求めるばかりで空回っている麻子の気持ちが手に取るように分かってしまい、彼女が最後に内面的成長を遂げた件は、思わず自分はどうだろうか、と自問してしまうほどでした。
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解説が言いたいこと全部言語化してくれていました。
娘や女学生、女たちの共同体にもカテゴリにも属せなかった少女が、少女のまま「私」を再発見していく。
そしてその少女の手を引いてくれる大人たちは、当時としてはまだ少数派だったモダニズムや自立した道を進んでいる女性。
そうやって込められた社会性からは、やはり吉屋信子の少女への愛や祈りを感じる。
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