ベートーヴェン 不滅の音楽を聴く

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  • ブックマン社
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893088017

作品紹介・あらすじ

37曲を厳選、各作品への想いを書き綴るとともに、227CDを徹底批評!!ベートーヴェンのCD選び決定盤!!

感想・レビュー・書評

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  • 「ベートーヴェン 不滅の音楽を聴く」
    交響曲から始まる不滅の天才の音楽。


    37曲を厳選し、227CDを徹底批評したベートーヴェンのCD選びの決定盤と謳っている通りのボリュームを誇る本書。軽く圧倒されましたw。ベートーヴェンは好きな音楽家であるけど、聴く曲は限られている、そんな私はただただたじろぐばかり。例えば、書き出しにはこうあります。


    “本文中、◎がついたCDは手元に置くべきファン必聴のもの。△はそれに準ずるものであり、出来る限り聴いて欲しいもの、無印は注目盤、参考盤。また、各CDには、廃盤もある。それらは、諦めないで入手に努めて欲しい”


    ◎は、ファン必聴とあるけど単純に抜群に良いCDであるということなので、私のようなベートーヴェンの曲は少し聴きますよ、みたいな人だって聴いてみたくなる。△は、出来る限りとあるけど、◎に準ずるならば、聴いてみたくなるだろう。無印だって、注目盤です。これも聴いてみたくなる。


    つまりは、この書き出し、全部聴いちゃいなよ!と半ば言っているようなもんではないでしょうかw。これは、私はたじろぎますし、圧倒されます。結局全部聴きたいという感覚は、某グループの型が違うCDを買いまくり、何かの券を獲得したいという感覚に似ているのだろうか、あのファンは大変だなと思ってみたり。


    本書は、交響曲から始まり、管弦楽曲、協奏曲、室内楽曲、ピアノ独奏曲と続き、声楽曲で締める流れです。単純に驚くのは、37曲を厳選したのにこれだけあるんだ!ということ。勿論、ベートーヴェンが生涯で書き上げた曲はこんなもんじゃないんだろうから、私のこの驚きはずれているけど、私はライトファンというかあまちゃんであるので、驚いてしまう。当然、管弦楽曲と室内楽曲は分かりませんでした。


    また、本書は、ベートーヴェンの凄さだけでなく、ベートーヴェンが書き上げた曲を演奏する人達に着目している点は、良いなと思います。例えば、協奏曲では、ヴァイオリニストに着眼しています。チョン•キョンファ、コパチンスカヤ、ヤンセン、クレーメル、ハイフェッツ、シェリング。全く知りませんでしたが、彼らが如何に凄いかを語ってくれるので、では彼らが参加している演奏を聴いてみようかな、となります。


    ベートーヴェンが大好きな人にとってはバイブルに、少し好きな人には、よりベートーヴェンの曲を聴きたくなる一冊に。

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著者プロフィール

1930年東京生まれ。本名は功(いさお)。父は漫談家・牧野周一。4歳のとき、金の鈴子供会に入り、府中四中(現戸山高校)でも合唱部に所属、合唱指揮者を目指し、国立音楽大学声楽科を卒業。当時の学長、有馬大五郎氏に楽理科への転向をつよくすすめられ、NHKからもレギュラー評論家になるよう説得されたが固辞。しかし、ブルーノ・ワルターに出した手紙に返事がきたことから原稿依頼がふえてゆき、やがて評論活動が主となった。著書は40冊を数える。合唱指揮者としてはKTU合唱団、早蕨会、成蹊大学、帝京大学、跡見学園女子大学の常任を務め、客演としては神戸市混声合唱団を24年、日本女声合唱団を18年、アンサンブル・フィオレッティを15年、オーケストラは87年から10年間新星日響、96年から10年間アンサンブルSAKURAを振り、CDは全部で60枚。2015年4月には仙台フィルでベートーヴェン:交響曲第7番、2015年7月には大阪交響楽団で第9を指揮、いずれもCD化された。


「2016年 『宇野功芳の軌跡 DVD付』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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