旅するわたしたち On the Move

  • ブロンズ新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893097194

作品紹介・あらすじ

一歩、また一歩、わたしたちは何万年も旅してきた。
進化の過程による移動の歴史や、のりものの発明による手段の変化、探検、戦争、避難、巡礼、刊行…様々な目的によって、海底から山のてっぺん、空から宇宙まで、時に迷い、方向転換をし、歩んできた。風や水は自由に境界を超え、動物たちは地図もコンパスもなしに移動する。動くことにより、あたらしい世界をひらいてきたわたしたちの物語。
ウクライナの作家による、万物の移動を描いた絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 世界が注目するウクライナのアートスタジオ「Agrafka」の絵本作り(最終回) - illustration-mag
    https://illustration-mag.jp/interview/agrafka03

    Let's Talk Illustrators #187: Romana Romanyshyn and Andriy Lesiv | ВСЛ
    https://starylev.com.ua/news/lets-talk-illustrators-187-romana-romanyshyn-and-andriy-lesiv

    Art Studio AGRAFKA
    https://agrafkastudio.com/

    Лесів Андрій
    https://pen.org.ua/members/lesiv-andrij

    ブロンズ新社 - 旅するわたしたち On the Move
    https://www.bronze.co.jp/books/9784893097194/

  • どんな旅もはじめの一歩から
    ・四百万年前…アウストラロピテクス、二本足で立ち上がり、歩き出す
    ・古代エジプト…もっとも古いサンダル
    ・旅の理由…気候変動、自然災害、食料難
    ・ノマド…定住しない人びと
    ・生き物…陸・水・空、走る、跳ねる、泳ぐ、飛ぶ、滑空する
    ・乗り物…車輪は六千年前に発明
    ・地平線の彼方へ…貿易の道、進軍の道、冒険の道
    ・知らない場所へ、自分だけの道を求めて
     …ヘロドトス、三蔵法師、ソフィア・ヤブロンスカ、ロビン・デヴィッドソン、クリストファー・コロンブス、ロアール、アムンセン、ジャンヌ・バレ、ニール・アームストロング、バズ・オルドリン
    ・航海
     …フェニキア人、カルタゴ人、ギリシャ人
     …ヴァイキング
     …大航海時代
    ・生まれた土地を離れる
     …移民、難民、国内避難民
    ・世界のてっぺん、海の一番底
     …チョモランマ、マリアナ海溝
    ・空へ、地球の果てへ
     …ライト兄弟、超音速飛行
    ・未知の宇宙へ
     …宇宙の地球の住所
      うお座・くじら痤超銀河団Complex・ラニアケア超銀河団・おとめ座超銀河団・局部銀河群・天の川銀河・オリオン腕・太陽系・地球
     …ボイジャー1号
     …タイムトラベル
    ・時間の中で自分を見失わない
     …時差ぼけ、可動性
    ・立ち止まる
     …旅行記、トラベログ、ホテル
    ・私は旅をする。近くても、遠くても、世界の不思議を知ることができる
     …トーマス・クック、観光旅行(古代エジプトからあった。世界七不思議巡りが人気)
    ・心が導く場所
     …巡礼、エルサレム、メッカ、ブッダガヤー、ヴァーラーナシー
    ・国境…隔てるためでなく、出会うための線かも
    ・迷ったときは、道をたずね、道しるべに頼ろう
    ・指で地図をたどりながら、旅をする
     …地図、ナビゲーション
    ・私は自由気ままに旅をする…旅程
    ・風や水は、なんて自由に旅をするんだろう
     …運び屋、風力と水力
    ・地図もコンパスもないのに
     …わたり、アデリーペンギン、トナカイ、セイウチ、ホッキョクグマ
    ・何百万頭も集まって
     …季節の大移動、ヌー、シマウマ、オオカバマダラチョウ
    ・泳いで帰る
     …サケ、イワシ、クジラ、ウナギ、マグロ、ニシン
    ・大陸を渡る
     …ヨーロッパアマツバメ、キョクアジサシ、インドガン、オオソリハシシギ
    ・わたしたちの道
     …交差する
     …自分だけの物語
     …帰り、また旅立つ

    ○美しく力強い詩のような科学絵本
    ○「人の行くところに道はできる」
    ○画もスピード感があり、気持ちがよい

  • ※最後まであらすじが書いてあります。

    旅を様々な角度から描いている。人類の移動の歴史、移動の手段、旅の目的、探検家、航海、移民、山のてっぺんと海の底、飛行、宇宙への旅、旅行記や宿、観光旅行、巡礼、国境、地図、旅程、自由な風や水、動物の渡りや大移動、生まれた場所に戻る旅、人は旅の物語を持っている…。

    ※鮮やかな色遣いとシンプルなデザインのような絵。色々な角度から旅が描かれているのがいい。自分では気づかない視点をもらった。人間だけでなく、動物や自然の旅も描いている。探検家として、コロンブスやアームストロングなどと共に、船で世界一周した最初の女の人、「ジャンヌ・バレ」も描かれていたのがいいね。
    また、ページの下方に書かれている一文。「何もかも急速に進むときは、自分を見失わないことが大切。」「国境って、隔てる線ではなくて、出会うための線かもしれない。」が心に響いた。作者が、絵本「戦争がやってきた」を作ったウクライナ人であることを考えあわせると、また、意味を持ってくる気がする。
    現状に流されていることが多いけれど、広く、深くいろいろな視点を持って物事を考えていきたいと思った。

  • 「ウクライナの作家による、万物の移動を描いた絵本」

     ウクライナ、ってことで注目されてるってワケじゃないとは思うけど、とは言え、『戦争が町にやってくる』で日本では知られた作家さんというのは間違いない。前著とは違って、「戦争」云々は語られず(征服のための行軍という「旅」は出てくるが)、前向き?な内容。

     体裁も前著同様グラフィカルで、ヒストグラムが動き回るイメージで軽い。

    「人は、いろんな目的で旅に出る。貿易、征服、あるいは知らない土地を探検するために。」

     という始まりで、人類の歴史的な歩みを、眺めて行く。子どもには夢を持たせる内容かと。

     1930年代にパリから世界旅行に出発したソフィア・ヤブロンスカが取り上げられるのはウクライナの旅行家だからか。
     「船で世界一周した、最初の女の人」としてジャンヌ・バレ。“女の人”として敢えて紹介? 今風だな。
     横開きの本を縦にして、最高峰チョモランマと、深海のマリアナ海溝を見開きに収めたページは、工夫があって面白い!

     そうしたグレートジャーニーな話だけではなく「生まれた土地をはなれ、船で旅する人もいる」と、移民、難民、国内避難民が描かれているのも現代風の味付けか。ただ、国境は、国を隔てる線ではなく、出会いの場と、希望を持たせることも忘れない。総じて、前向き。陸から海、空、宇宙へと、人類の果てなき冒険の旅を描き出していく。
     でも、「なにもかも急速に進むときは、自分をみうしなわないことが、たいせつ。」「スピードをおとし、あたりをみまわし、立ちどまって、ひと息をつく。」と、便利になって高速化の進む現代社会への警鐘も忘れない。

     このあたりで、まだページは半分くらい。後半なにがあるのかと思ったら、人間だけの営みでなく、動物たちの移動の話も出てきてビックリ!正直、一瞬、それは蛇足じゃないの?と思ったりもした。けど、パラパラとページを繰ってみていくと、悪くない。
     この地球は、我々人類だけのものではないということが良く判る。人類の長き行程、何千キロに亘る旅路を僅か1年で飛翔してしまう渡り鳥がいたり、3世代で北から南への往復の渡りを完遂する不思議な蝶の話まで、自然の持つパワーに圧倒される。

    「旅」はいい!!

  • 動く、移動するということに注目した絵本。移動のための道具、移動の目的、移動する場所、時代、動物や昆虫。その発想が素晴らしい。

  • 原題 ON THE MOVE
    by Romana Romanyshyn
    & Andriy Lesiv 2020

    広松由希子訳

    ウクライナの作家による「移動」の歴史の絵本



  • 進化による移動の歴史や、乗り物による手段の変化、探検、戦争、避難、巡礼…様々な目的によって、海底から山のてっぺん、空から宇宙まで歩んできた人間。風や水は自由に境界を超え、動物たちは地図もコンパスもなしに移動する。動くことにより、あたらしい世界をひらいてきたわたしたちの物語。動かずには、未開の地を知らずには、旅をせずにはいられないんだな、人間は。

  • 移動手段が簡単便利早くなった。
    時間の節約にはたいへん貢献するがはたしてそれでいいのかなと。

  • 移動することについてつきつめていく絵本。
    ピクトチックな絵が特徴的です。

  • 人や動物の移動の歴史を描いた絵本。デザイン性が高く、眺めているだけでも楽しい。

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著者プロフィール

絵本作家、アーティスト。共に1984年生まれ。ウクライナのリヴィウを拠点に活動する。リヴィウ国立美術大学を卒業。アートスタジオAgrafka主宰。2011年、ブラチスラバ世界絵本原画展(BIB)で出版社賞を受賞。本作は2015年に刊行され、ボローニャ・ラガッツィ賞を受賞し、世界15言語に翻訳出版されている。2017年BIB世界絵本原画展金牌を受賞した『目で見てかんじて 世界がみえてくる絵本』、2018年ボローニャ・ラガッツィ賞受賞の『うるさく、しずかに、ひそひそと 音がきこえてくる絵本』(共に、広松由希子訳 河出書房新社)など、世界が注目する新進気鋭のユニット。

「2022年 『戦争が町にやってくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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