- Amazon.co.jp ・本
- / ISBN・EAN: 9784894191747
感想・レビュー・書評
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油絵となんとも言えない夜の猫たちの話にぐぐっと引き込まれていく。
結局、あのかたは誰だったのだろう。
読めば読むほどに、いろんな想いが膨らんでくる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読。内容を全く憶えていなかったので…。読んで納得、捉えどころのない物語。幻想的で、描かれた絵に物語を添えた印象。夜猫ホテルは空き家の捨て猫ホテル。そんな場所にやってきた、一匹の猫が語り出す身の上話。
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パロル舎。
amazonのバーゲンブックにて、
表紙とタイトルに惹かれて購入。
うーん?というところ。 -
15分の空き時間に立ち寄った図書館にて。
こういう本が出版されることそのものが重要だなという感想。出版側にも読み手側にもゆとりがなければ。
内容については、そういうことがあったんだろうねと思いつつ、意味のある抽象とない抽象があるならこれは後者だ。嫌いではありませんが。 -
ミステリアスな絵本。物語の解釈は人それぞれなのかなと思いますが、雰囲気が魅力的です。
絵がとても素敵で、猫達の絵は勿論、他の絵も額に入れて飾りたくなるくらい惹きつけられます。 -
不思議 好き
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購入日:----/--/--
読了日:2010/10/23
立ち読み。
タイトルに魅かれて。
うーん、ぽっぺん先生の作者だったからちょっと期待したんだかれど、あんまり…。
色んなネコたちがそれぞれの事情を抱えて集まってくるけど、その飼い主はみんな同じだった、という結末。 -
まさかこれが岡本太郎の絵本「あいしてる」の文章をかいた舟崎さんの作品だったなんて・・個人的にものすごい衝撃。。
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2010年8月2日
<HOTEL YORUNEKO> -
三匹の猫が住む廃ホテルにやってきた「私」、ブチ猫のデジャ・ヴ。
デジャ・ヴは先客である三匹の猫に、かつて飼い主だった消えた童話作家の追憶を語る。しかし、デジャ・ヴとよく似たブチ猫のフーガは、その話は作家が作品にできなかった童話だと断じる……。
どこか不安を誘う美しくも薄暗い絵に彩られた小さな幻想談。猫の絵は堪能できるが、猫の話ではない。
主人公格の猫デジャ・ヴは全く猫らしくない。いなくなった童話作家を思慕し懐かしみ、理想化して語っているようでもある。どちらかといえば、うちの猫は世界一可愛いと主張する飼い主の側のような態度だ。
一方、デジャ・ヴとよく似ているというフーガは、傍若無人に振舞い、そこらの虫に勝手気ままに猫パンチを食らわす。デジャ・ヴと比べるとはるかに猫らしい。そんなフーガがろうそくの灯を消すことで物語は終わる。
作家が作品にし損ねた、もう一人の自分と出会う猫の話。もう一人の自分と出会った猫はそれからどうなるはずだったのか。ホテルの猫たちはどうにもならず、作家とデジャ・ヴが再会することもないまま、物語は唐突に終わった。
現実らしい猫の振舞いで叩き落とされる物語の猫を照らす灯、とかいうと何かを示唆しているようにも思えるが、考えすぎのような気もする。
何も考えず読後の余韻をただ味わいたくもあり、もっと深読みして空想の翼を広げたくもある。長い夢から覚めた後のような、おぼろなくせにやけに重い余韻が残る。