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- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894342767
作品紹介・あらすじ
自らの存在の根源を見据えることから、社会を、人間を、知を、自然を生涯をかけて問い続けてきた鶴見和子が、自らの生の終着点を目前に、来るべき思想への渾身の一歩を踏み出すために本当に語るべきことを存分に語り合った、珠玉の対話集。
感想・レビュー・書評
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2000年3月と6月の二度にわたって行われた、鶴見和子と石牟礼道子の対話をまとめた一冊。水俣での出会い、うた(短歌)、息づきあう魂、丸い言葉と四角い言葉、アニミズム、近代化への問いなどについて語り合う。鶴見さんは、脳出血で倒れたのち5年弱、生命の終わりに近づく心境を、時を刻む凄絶なもので、「死は一番のハレ」と言い、道子さんも、「一番最後に死があるのは何と幸せだろうって。まったく同感でございます」と返す。
つい先ごろ、「国民の生活を守るために原発は必要」と、この国の首相は言った。ヒューマンスケールとは余りにかけ離れたものに依存することから、苦労を引き受けてでも抜け出していかなければいけない転換点がくることを、もう何十年も前から気付き、警告してきた人たち…宮澤賢治、高木仁三郎、石牟礼道子…らの声に、ふたたび耳を傾けたいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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