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- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896423617
感想・レビュー・書評
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辻まことは詩人・画家。1913年生まれで1975年没、亡くなられてから既に45年以上が経過する。父親は辻潤、母親は伊藤野枝。
スキーシーズンが終わった静かな宿に泊まり、近くの川原でゆっくりとしていた時のことを綴った文章がある。
【引用】
きのう私はそこで午前中暮らしてしまった。風もなく暖かい春の日射しの中で水辺の石に腰をおろして水辺の石のようになっていた。ときどき大福やスイトンの型をした白い雲のかたまりが青空をゆっくりと流れていった。
【引用終わり】
辻まことという人について私は詳しくは知らない。本書を読み、また、ネットで少し調べた限りでは、詩人で画家であるが、それよりも、「山で暮らした人、山になじんだ人」という面の印象が強い。
暖かい春の日射しを浴びながら半日をぼんやりと、山の中を流れる川の川原で過ごす。
上記の引用のような、自然となじんでいる、自然に親しんでいるときの文章が沢山でてくる本だ。春の日に山で読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20140923 山のエッセイのつもりで選んだが哲学書のような重みがあった。今の時代に読む本だと思う。
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