おしゃべりな貝: 拾って学ぶ海辺の環境史

著者 :
  • 八坂書房
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本棚登録 : 44
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896949728

作品紹介・あらすじ

子どもから大人まで"つい"拾ってしまう貝殻。美しさに秘められた魅力と謎を探るため、ゲッチョ先生が全国をめぐる旅に出た。

感想・レビュー・書評

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  • 生物屋の先生が書いた自分と貝の話。 やっぱり生物屋ってすごいエネルギッシュで行動力あるから、羨ましくなってしまう。 貝収集のきっかけにもなるし、貝屋の入門書として最適な一冊。 これを読んだら今まで見えていなかった貝も、海へ行ったら見えるかもしれない。足を止めて手に取った貝がなんという名前なのか気になって図鑑を捲ってしまうだろう。

  • 貝殻にまつわるエッセイ。
    読みやすく分かりやすい内容でした。

    化石は何年経ったら化石と呼べるのか?は確かに今まで考えたこともありませんでした。浜辺で拾った貝が数百年前の貝かも知れない、と思うと何だかとても不思議な感じです。

  • 静かに世界から姿を消している生き物がいるらしい。
    おそらく、想定以上なのだろうなあと。
    日本産のハマグリが、ほとんど姿を消しているとは…。

    触れられていた諫早湾、少し調べてみたら、こじれにこじれていた。かつてそこに生きてた生き物たち、今、新しく命を育くんでいる生き物たち、もし声を出せたら、私たちはどんな言葉を浴びせかけられるのかな…。

    暗い感想が先になってしまったけど、もちろん貝のあれこれを知ることが出来てよかった。
    アサリの砂のなかのポーズには笑った。素敵なイラストでかもしれないけど。
    シャコガイの寝方は、人間がシャコガイに持つイメージにピッタリに思います。
    貝殻の宿題が素敵でした。こんな宿題出されてみたいな!


    ※増補版が出とるみたいなので、そちらも読みたい

  • ・実際の年代は伏せたまま、僕が見せた貝の化石は、いったいどのくらい前のものだと思うか、生徒たちに聞いてみる事にしたのである(実際は100数十万年前)。「100年前」「1000年前」「100万年前」生徒によって、予想する年代がこんなに違った。・・こんなやりとりをしながら、気付いたことがある。ヒトがリアルに思い浮かべる事ができる時間というのは、せいぜい自分たちの一生である100年程度なのではないかということだ。

    ・「おーい、みんな。ケンタが拾った貝殻、見て。これ、900年以上たっている貝殻だよ。センニンガイといって、沖縄島では900年以上前に絶滅した貝なんだ。」・・本当は、貝殻たちは、じつにおしゃべりなのだ。「本ではなく、自然に学べ」ようやく少しずつ、僕にもそのことがわかってきた。アガシーゆずりのモース座右の銘である。

    そう、だからきっと、人は中々神様から離れられない。長い時間と広い空間の間に起こる偶然の確率を想像する事が出来ないから。

  • ゲッチョ先生だからと買ってはおいたが、貝にはあんまり興味ないな~と本棚の肥やしになっておりました。読んでみたらなんとまぁ、生物学の話から縄文考古学、環境学、はたまたヒトの産業の歴史にまで話が広がって面白かった!!さすがゲッチョ先生!

  • つい貝殻って拾ってしまう
    やめようと思いつつ拾ってたけど、これからはもう少し注意深く拾ってみたくなった


    最後に気づいたけど、この作者の方、骨の学校の人だ。分かりやすくて好き。ドングリの本も読んでみたい。

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著者プロフィール

沖縄大学人文学部教授

「2019年 『琉球列島の里山誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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