プロコフィエフ: 音楽はだれのために (作曲家の物語シリーズ 15)
- リブリオ出版 (2000年4月1日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784897847849
感想・レビュー・書評
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ひのまどか氏の伝記はいつも丁寧な取材と平明で偏りのない語り口を評価しているのだけど、このブロコの伝記もよかった。
鼻持ちならない天才少年ぶりとか、祖国の革命や新体制(ソビエト)に翻弄されたくだりとか、とても伝わるものがある。
本物の天才は、どんな状況にあっても自分の天分をまっとうできるんだなぁ。
でも興味深いことに、同じ天才作曲家のマーラーが過酷な運命に耐えかねてどんどん絶望的な音楽を書くようになったのに対し、プロコフィエフはますます大衆の心に訴えかける美しい音楽を書くようになった。彼の強さの源は何なのか。もしかすると、マーラーが、宿命的に根無し草であることを強いられるユダヤ人であるのに対し、プロコフィエフがロシア人であり、なおかつ海外へ亡命せずロシア人であることを貫いた結果なのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子供向けとは思えない素晴らしい出来。そもそも子どもがプロコフィエフの伝記を読もうと思うのかどうかは謎だが。
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