- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784897952338
作品紹介・あらすじ
「物流」(物的流通)とは、生産者から消費者への一連の流れをいい、その機能は会社の生産や仕入、営業業務と密接に結びつき、一方でさまざまな業種に関わる、企業活動の要といってもよいものです。
本書は、専門用語が多いため一般のビジネスパーソンにはわかりにくいといわれる「物流」について、基本のしくみや基礎的な実務知識から、物流新時代に対応した「ロジスティクス」(物品、サービスの全過程を最適化・合理化するための総合的な活動)および「BCP」(事業継続計画)の展開のしかた、そして人手不足や環境対応など最新の問題点とその改善方法までのすべてを、ズバリ、図解でやさしく解説した実践的な入門書です。
会社の物流部門に初めて配属されたり所属している担当者はもちろん、製造・システム・管理・営業等の関連部署や人材確保・コストダウン・環境対応に迫られている経営者も読んでおきたい「物流」本の決定版です。
感想・レビュー・書評
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物流をちゃんと理解しようと思って選んだ本。全く知識がない僕でもなんとなく全体は理解できた。SDGsやホワイト経営などの話も出てて最近の情報も盛り込んであって勉強になりました。
【なるほど!そうだよな!と思ったフレーズ】
ロジスティクス=兵站(兵站)
ソクラテス「戦いにおける指揮官の能力として『戦術』が占める割合はわずかである。第一に最も重要な能力は部下の兵士たちに軍装備を揃え、糧食を与え続けられる点にある」
秀吉が得意とした戦法は「兵糧攻め」すなわち、敵の補給線を断つ、地味だが必勝の戦法。 -
「運べない危機」の到来が、あるべき物流の課題を明確にしつつある。運べなくなるからこそ、運ぶことが優先され、荷主のムリがとおらなくなり、ムダ・ムラ・ムリの是正に力点が移りつつある。危機はもはや一時的なものではない。これからさらに深まるからこそ、荷主にあるべき物流の姿を提案し、具体化していける会社が、役割発揮度を高める。著者は、ドライバー不足の対応は、「①若手のドライバーの参入を増やす。②既存のドライバーを有効活用する。③トラック輸送から他の輸送モードに転換する。④自動運転トラックの実用化を進める」があるとするが、これらのうち、荷主企業が最優先して取り組むべきは、②のドライバーの有効活用とし、「①顧客との取引条件の見直し、②他社との共同化、③ロジスティクスの展開」を行ういくつかの企業の取り組みを紹介。
第1章から第3章までは、物流の最新動向を解説しつつ、あるべき物流の姿を説くとともに、在庫管理やロジスティクスに求められるものも詳しく解説。第4章では物流コストをどうつかみ、管理するかを、ABC管理を交えて解説。第5章では、ドライバー不足を契機に、そのありかたが大きく変わりつつある物流業界の動向を、行政の動きを交えて解説。第6章は、人手不足を踏まえた、作業の自動化・省人化の最新動向を、トラスコ中山の「プラネット埼玉(幸手)」とパルタックの「RDC埼玉(杉戸)」を例に上げ解説。第7章ではBCPを、第8章では環境対策を取り上げている。
最新の動向が知ることができるうえに、物流・ロジスティクスの基本を理解するのに好著。