愛の縫い目はここ

著者 :
  • リトル・モア
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本棚登録 : 798
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898154649

感想・レビュー・書評

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  • 30分

  • 短い文にはパワーが込められているから詩集はゆっくり読みたい。

  • 2021年の年の瀬、池袋ジュンク堂で出会った。
    ピンホールカメラの詩を読んで、涙がでた。
    私の中にある、あっていいのかよくわからない感情を肯定するでも否定するでもなく、包み込んでくれる気がした。
    そういうことばを届けてくれる最果タヒさんというひとがいることがわかって救われた気がした。

  • 最果タヒさんはやっぱり小説より詩が好きだな。誰かの心にそっと寄り添うような。

  • 愛しているという言葉が輝くのは、そもそも最初から幸せだった時だけだよ。
    (スターバックスの詩)

  • 私の、曖昧さを抱きしめる、その一瞬になってくれてありがとう。この詩集に出会えて、よかったです。

    心に残った詩や言葉

    ビニール傘の詩
    恋とは呼べない関係が、川とともに流れている。
    私たちの気配を潰していくように雨が降り、
    まるであなたが遠くにいるように思える。

    ワンシーン
    僕の瞳にすみついた、君の欠片を、ぼくは覚えているよ。

    12歳の詩
    昼間、口のなかに夜がひろがり、甘い気がした。

    生きるとは星空の真似事をしているみたいだ。


    赤い糸は、体の底から何かを取り戻そうとするように伸びて、地上からおよそ5センチのところを彷徨っている。
    金の愛、銀の恋、
    愛は金色の糸でつながっている、恋は銀色の糸。
    ふたつはくるくると絡まりながら、どこかへと向かう、
    地球を一周して、わたしの背中に繋がる気ではないだろうか、金銀の水引で、地球をお祝いするつもりかな。

    BABY TIME
    死後、名前は溶けて光になるよ。だから泣かないでほしい。

    誕生日のし
    長く、続いていく列車の音を聞いて、
    今日も明日もこんなふうに生きていくんだろうと思った。

    ガラスの詩
    春色とは何色なんだろう、
    たぶん透明なんじゃないかなあ

    年末の詩
    夜は世界が終わるのを待っている子供が、
    毛布の中でうずくまっているから始まる。
    ひとりでも、明日はいいことがあるかもしれないと、
    期待する子がいるから朝が来る、
    それだけでしかない365日。

  • 「映画館」が最高。

  • 2018.5.27

    たくさんことばを拾ってメモした!
    テクニカルな言い回しがすき

  • すごくわかりすぎてむしろびびる

  • 書かれている詩の内容をきちんと理解できている訳ではないのですが、愛しさや切なさ、物悲しさのようなものが伝わってきて、胸がひりひりして苦しかった。読むのをやめられなかった

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著者プロフィール

最果タヒ(Tahi Saihate)
詩人。一九八六年生まれ。二〇〇六年、現代詩手帖賞受賞。二〇〇八年、第一詩集『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞。二〇一五年、詩集『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。その他の主な詩集に『空が分裂する』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(二〇一七年、石井裕也監督により映画化)『恋人たちはせーので光る』『夜景座生まれ』など。作詞提供もおこなう。清川あさみとの共著『千年後の百人一首』では一〇〇首の現代語訳をし、翌年、案内エッセイ『百人一首という感情』刊行。エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『もぐ∞【←無限大記号、寝かす】』『「好き」の因数分解』、小説に『星か獣になる季節』『少女ABCDEFGHIJKLMN』『十代に共感する奴はみんな嘘つき』、絵本に『ここは』(絵・及川賢治)、対談集に『ことばの恐竜』。

「2021年 『神様の友達の友達の友達はぼく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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