誰も知らなかった皇帝たちの中国 (WAC BUNKO)

著者 :
  • ワック
3.71
  • (0)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 38
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898315538

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 面白い!

    何と言っても読みやすくて、でも他では目にする機会のないくらいの詳しい説明。それこそ漢字の意味から説明があり、自然と納得がいく。

    また、読みやすいし、説明が詳しいのでので特に違和感もなくサラサラと読んでしまうが、ふと気がつくと衝撃的な内容(大げさ?)もさらっと読んでしまっている。

    聖徳太子や日本書紀の正誤の指摘、名前から漢人か否かの判定、果ては系図の真偽などなど。

    まだ読んでる途中ですが、この先読むのが楽しみです。

    しかし、いわゆる「中国」という地域の歴史において人口の増減の激しさにはため息が出る。

    P179
    「むかしの中国の皇帝は、中国だけを支配し、前の王朝の皇帝から禅譲を受ければよかった。それで正統の皇帝の資格ができた。
     しかし、フビライ・ハーン以来、中国だけの皇帝では皇帝の資格が十分ではなくなった。フビライ・ハーンはモンゴル帝国の宗主、筆頭のハーンであると同時に、中国皇帝でもあり、チベット仏教の最高の施主でもあり、高麗国王の義理の父でもあった。フビライ・ハーンがこうした東アジア全域の皇帝になったため、漢語の「皇帝」の意味内容が変わって、中国人だけを支配するのでは本斧の皇帝ではない、何よりもまず、モンゴル人たちからハーンと認められなければならない、モンゴル帝国の大ハーンであって初めて本物の中国皇帝だ、とルールが変わった。」

    私達は国民国家以前の状態を正しく理解、想像できていない、とも。

  • 有名な5人の皇帝に焦点をあてて、中国の歴史を淡々と綴っている。 現在の中華思想がどこから来た思想なのか、それぞれの王朝の成り立ち・人種など、簡潔にまとめられている。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

東洋史家

「2018年 『真実の中国史[1840-1949]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡田英弘の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×