つくられた「環境問題」: NHKの環境報道に騙されるな! (WAC BUNKO 103)
- ワック (2009年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784898316030
作品紹介・あらすじ
1990年以降、日本に環境問題は存在しない!「南極の温暖化」も「ダイオキシン報道」もみんな嘘八百!いまこそ、日本人のためのエコロジーを考えよう。
感想・レビュー・書評
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アメリカでは景気回復の切り札として環境やそれにまつわるファンド(エコファンド)を考えているようですが、果たして二酸化炭素の増大は人類にとって悪影響を及ぼしているでしょうか、また二酸化炭素排出量を減らせば、素晴らしい環境が戻ってくるのでしょうか。
二酸化炭素の削減についてはまだ同意できても、排出権取引でお金のやりとりがあることや、それに関する先物取引までされるようになれば、何か他の力が働いているのではと思ってしまうこのごろです。
この本はそのような説明をされてきた武田氏と、私がよく本を読ませてもらっている日下氏との対談本であったので手にとってみました。環境問題を論ずる人は、金儲けや自分の功績をあげるのが目的でなく、地球の環境を考えた行動を取ってもらいたいものです。
また、この本を通じて、温暖化ではなく寒冷化についてもっと真剣に議論すべきと思いました、今年は凄い冷夏になりそうですし。
以下は気になったポイントです。
・1990年以来、公害病患者の新規発生はほとんどない、現在は労災以外には、人間の経済活動の増大によって起こるいわゆる環境問題はない(p16)
・技術進歩の一番の原動力は、社長によるトップ命令か、マニアックな技術者等が命令なくても自分達で開発するという秘密主義の2つである(p24)
・赤ちゃんに奇形を起したサリドマイドは、霊長類を含めた動物実験では十分に安全であると確認された、動物に毒イコール人間に毒とは限らない、逆も真(p50)
・焼鳥をするとダイオキシンが発生する、鶏肉(高分子ポリアミド)はプラスチックと同じ高分子、それに塩をかけると温度が400~500℃程度になってダイオキシンが発生する温度になる、タバコは6本吸うと規制値となる(p59)
・CO2が発生して温度が上がったのではなく、気温があがったのでCO2が増えた、海は表層のみ2~15℃、それより深いところは2℃であり低温である、従って寒冷化する可能性は大きいが、気温が急激に温暖化するのは少ない、恐竜時代は現在の5倍程度のCO2濃度と考えられる(p87)
・温暖化すると蒸発する水分量が増えるので、南極の氷は温暖化したら増える、これはIPCCも否定できない、NHKはその事実を知っていながら、「温暖化により南極の氷が溶ける」というメッセージを流している(p90)
・GDP当たり、どのくらいのエネルギーを使用している(2000年)かを比べると日本は断然低い、GDP1億ドル当たりで原油換算で0.92トン、ドイツが1.26、フランス1.46、イギリス1.78、アメリカ2.56である(p98)
・「騙す人間よりも、騙されたほうが馬鹿だ、悪いのだ」という考え方が浸透するような社会(欧米?)になったら終わりである(p182)
・石油がなくなるとは、不足して需要と供給がまったく合わなくなるということ、それは40年程度であるが、エネルギーは石炭・天然ガス・オイルサンド・原子力の核分裂炉(高速増殖炉)で300年はもつ、核融合炉ができれば3000年はもつ(p193)
・日本が20世紀後半に繁栄したのは、1つの理由としてエネルギー源が集中的な出力を持った石油だったから、水力・太陽とかの自然エネルギーは国土の広さに比例する、スウェーデンが水力で50%電力を賄えるのは、面積に対する人口が日本の18分の1だから(p196) -
「環境問題は何故…(1)」の復習になった。主張にブレがなく気持ちが良い。より軽く読めるので取り敢えず環境問題って実際どうなの?が気になる人は読んで損は無いと思う。日下さんも相変わらずズバズバ言う。石油についてもう少し書いてほしかった。あと原発について今現在どのようなスタンスなのか気になる。(2011.12)
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20100211-0215
南極大陸は、部分的には温暖化しているところもあるが、南極点は寒冷化している。。。
など、今までTVでみた問題や教科書で読んだ内容とは異なる刺激的な内容だった。が、終わり方がいまいち。 -
アメリカの思想は要注意。歴史がない国ですから、サステイナブル(永続性)でないことを平気でいいます。
宇部興産の創業者 渡辺祐策 1864-1934 渡辺翁記念会館
このまま石炭を掘るとなくなる。それを節約するとすこし伸びるが、せいぜい5年延びるか十年伸びるかくらいだ。孫の世代のプレゼントになるわけではない。だから私は石炭を節約せずに、石炭の冨を孫の時代の価値に投じる
石炭で得られる冨を孫の時代に価値を生むような技術に投じる -
環境問題は、さまざまな考え方あれど、
どちら側にせよ、曲解は禁物
テレビでも環境ヒステリーに否定的な、
武田邦彦さんと日下公人さんの共著