リマーク 1997-2007

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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901510530

作品紹介・あらすじ

思索とは謎を呼吸することだ。読むとは絶句の息遣いに耳を澄ますことである。
 存在そのものに迫る、謎の思索日記。亡くなる前1カ月分の新稿を付した、終わりと見えるところから始まる思索の原型の言葉。

感想・レビュー・書評

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  • 本当は絶版になった方が欲しかったんだけど。

    日記なんだけど。
    ただの思考日記ではなくて。
    詩みたいな。
    すごいパワーのある本。
    どこから読んでも、何度読んでもよし。

    池田晶子さんの哲学は好きです。
    詩的で強引で、ユーモアに溢れていて。

    存在、狂気、□(私)。

    宇宙の事しか本当は考えていない。
    肉体と魂なのだから生も死も存在しない。

    だけど□(私)は死という名前のつく瞬間を迎えた。

    池田晶子さんが死んだ時は、なんだか凄く不思議だった。
    この人は哲学の中にうずもれていって、
    あたりまえのようになってしまった。

    だけのような気がして。

    ちょっとしばらく池田さんの哲学の、
    先生みたいな感じを味わおうかと思います。

  • 目を通し終わった
    全然意味わからなくておもしろい
    哲学者の友だちとゆっくり読みとこうと思う

  • さながら最果タヒの初期の詩のように、切り詰められた言葉を詩的に撒き散らし瞬間を切り取ろうと著者はあがく。だからここではアイデアは常に出る尻から提示されるだけで、それについて深く考察されることはない。故に、生煮えの思いつきの羅列のように読める。だが、注意深く読むと著者が常に「私がここにいること」「生きていること」に問題系を設定して、世界の奇跡や神秘を語る言説へとその個人的な問題をつなげていることに気付かされる。いわば「セカイ系」哲学(!?)。ここからなにかが始まるとは思わないが、侮れない一冊でもあると思った

  • 哲学的思考のスタート地点の様相がうかがえる非常に興味深い本です。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。文筆家。専門用語による「哲学」ではなく、考えるとはどういうことかを日常の言葉で語る「哲学エッセイ」を確立して多くの読者を得る。とくに若い人々に、本質を考えることの切実さと面白さ、存在の謎としての生死の大切さを語り続けた。著書多数。2007年2月23日没。

「2022年 『言葉を生きる 考えるってどういうこと?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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