心は病気―役立つ初期仏教法話〈2〉 (サンガ新書) (サンガ新書 6 役立つ初期仏教法話 2)
- サンガ (2006年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901679251
感想・レビュー・書評
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人間は心に支配されているが、心は非常に繊細で構ってちゃんで、自分勝手な存在。
じゃあそんな心をどう育てて幸せになっていく?というテーマを仏教の観点から説いている。
色々な悩みは「自我を捨てる」ことで解決できる。
とはいっても私利私欲を全部捨てるとか自分の気持ちを捨てる、ということではない。
「心は弱くて脆くて大したことない、だから誰のものとも同じだ、自分は何者でもない」と捉える態度。
そして「精一杯やったのだから後悔はない。結果としてたまたまうまく行ったりいかなかったりするものだ」と捉える態度のこと。
これは腑に落ちた。
ほかにも
「自信がないのは、セルフイメージでは完璧(だからギャップを感じてしまう)という意味で自信がありすぎる」
「慣れてる仕事ばかりやって、変化を怖がるのはすごく暗くて情けない」など刺さるフレーズが色々…
ヴィパッサナー瞑想についても触れられており、同僚がやってみてとても良かったと言っていたので自分もいつかやってみたい。「慈悲の瞑想」はすぐにできそう。
さらっと読めたので仕事の疲れを感じた時などにまた読み返したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エゴは通らないのが当たり前。
世の中で生まれるものは全て消える。消えるものに頼ってはいけない。
一つのことを極めても人格は作れない。
自分さえ自分の頼りにならない。 -
仏教を通して心の問題について
考える本でした。具体的な例や法話の中の
エピソードもあってわかりやすく学べました。
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自我意識と自我(エゴ)は別物。自我意識とは瞬間瞬間気づくもの。自我は全く変わらない確固たる自分が存在すること。だから自我があると無常であることに気づかなくなる。自我を捨てるということは自分の心は脆くて弱くて大したことないと思うことだ。
また目的や希望にこだわりすぎない というのは以前読んだ本にも書かれてあった。
人間が幸福になるためには合理性と慈悲が必要。
慈悲の心・・今の自分にできることを精一杯やろうと思った。 -
世の中とは人々の心の反応がうねる大河のようなものなのだろう。心は鏡であり、鏡に映ったものが世界であると考えてよい。各人の鏡は曇り、汚れ、ひん曲がっている。一人ひとりの価値観・執着・個性によって。世界とは目の前に存在するものではなくして世界観なのだ。それゆえ我々には見えていないものがたくさんある。優れた教えに触れると、曇りが除かれ心に光が射(さ)し込む。
http://sessendo.blogspot.jp/2014/11/2.html -
オーディオブック版を購入
一番最後の瞑想法が核心部分 -
初期仏教の本。
心は病気であり、そのままではよくならないと。
精神疾患について触れている箇所があるが、まず医者に行くのが先決であると。宗教のネガティブなステロタイプなイメージとして偏狭なものの見方というものがあると思うが、そういったものを感じさせない深い知性を感じた。 -
心は病気というキャッチーなタイトルで手に取ってみたが
どちらかというと仏教に置き換えた
治療方法というより自己治癒力を高めるような
アドバイスを頂ける本だと思います。
ともあれ仏教に興味が出てきたので
やっぱりインドに行きたくなってみたり。
宗教ってなかなか奥が深いな〜と思えるくらいのやさしい内容。
さすが万人が信じるだけの仏教だ、という感じです。