と学会レポート人類の月面着陸はあったんだ論

著者 :
  • 楽工社
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903063010

感想・レビュー・書評

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  • いわゆるムーンホーク説が成り立たないことを科学的な実証した本。アポロ11号の船長だったニール・アームストロング博士が亡くなった。ムーンホーク論者にはニール・アームストロング博士は実在しない架空存在だというおバカさんもいるらしい。また、ニール・アームストロングではなく、ルイ・アームストロングと記している本も複数あるそうだ。どちらも偉大な人物なのにどうして間違えるのだろう。

  •  実は私も「不思議どっとテレビ。これマジ!?」でアポロ陰謀論を知って、
    「これは行っていない!」
    と騙されたクチです。元来こういうオカルト系の陰謀論が好きなもんで。本当なら楽しいのにな。
     で、本書では死体蹴りのようにアポロ陰謀論を蹴りまくっています。
     まあ私としては冗談は冗談で楽しんでいたらいいもので、本気で叩き潰すのは野暮な気がします。
     しかし冗談を本気にする人が出てきたらまずいことになるので、やっぱり間違いを否定するリテラシー能力は必要でしょう。
     しかし私が本当に悪質だと思うのは、歴史修正主義というか歴史改ざんの方です。
     連中は「歴史戦」とか言ってるようですが、要は嘘を100回ついて政治力と権力と財力と言論弾圧でもって本当だということにしてしまおうということなのです。
     私も一時は疑似科学を批判している科学的な方々なら歴史修正主義に対しても批判してくれるだろうと期待していたのですが、菊池誠や原田実らの醜態を見ていると、どうやら「科学的」を自称する人々が歴史や政治に対しても同じスタンスで対応しているわけではないと思い至りました。人の関心も色々あり、科学に興味あっても歴史に興味あるとは限りません。
     で、と学会なんかを当てにせずに歴史修正主義を批判する同志が集まってと学会の歴史版のような活動ができないかと思いました。
     しかし私なんかが書くと本気でエキサイトして糾弾調の文章になってしまうから、エンタメにはならないでしょう。
     歴史修正主義批判をエンタメにできる方々に歴史版「と学会」を設立して頂きたいものです。



    (追記)
     検索したら、と学会はアポロ陰謀論を信じている高須克弥を歓待して名誉会員にしたという。
     本書でアポロ陰謀論を否定していたはずじゃなかったのか?
     副島隆彦のトンデモはダメで高須克弥のトンデモは良いということか?
     科学のトンデモは批判するが歴史のトンデモは構わないというのか!?
     山本弘さんだけは反対して残りの会員は全て高須支持だという。
     これで分かった。山本弘以外のと学会はクソ!ネトウヨの同類である!
     私は昔からと学会が何となくいけ好かなかったが、当然だった。高須克弥なんかを信奉する連中すなわちネトウヨの巣窟だったのである。

    と学会&山本弘&高須克弥、勝手に三つ巴扱いでまとめてみた
      https://togetter.com/li/1329716

    (追記2)
     藤岡真さんが
    「一番のトンデモは安倍晋三なんだから、と学会で検証しては」とコメントしたら、マジで滅茶苦茶に罵倒されました。」
    とツイートされていたようです。
     藤岡さんのTwitterは現在削除されていて見られません。
     もしこの証言が本当だとすると、と学会は安倍晋三支持者の集まりだということです。
     やっぱり山本弘さんと藤岡真さん以外のと学会はクソ!ネトウヨの巣窟です。

    SF KidなWeblog
    副島隆彦のトンデモはダメで高須克弥のトンデモは良い?
    「と学会」に歴史や政治に関する良識や見識を期待したのが間違いだった
      https://sfkid.seesaa.net/article/490865071.html

  • 人類の月面着陸なかったんだろう論(副島隆彦)のおかしなところを指摘した本だが、と学会の本を読んできたものには特に目新しい情報が載っているわけではない。
    しかし、宇宙開発の歴史をたどり、なかったんだ論が正しいとしたら辻褄があわないことがどれだけあるか楽しく検証してくれる。
    知識レベルの低い副島氏の著書のひどさ(碩学を自称し、反論できないような真っ当な意見にキチガイよばわりするだけ)に読破するのをやめたが、本書では忍耐強く反論してあり立派なものだ。
    副島氏は多数の著書を出版しており、信じてるひとも結構いるのではなかろうか。
    今はコロナ禍で多くの陰謀論が世にでている。その様なものを信じる意見が異なるなというのではなくきちんと、自分で調べて検証する。難しければきちんとした人に説明してもらう。意見が異なる人とは論理的に話し、説得はめざさない。
    そんなことが必要なのかな。

  • 人類の月面着陸否定論(*)への反論書。

    (*)例えば、
    「アポロは月に行ったのか? - Dark Moon 月の告発者たち(メアリー・ベネット)」(2002/09)
    「アポロってほんとうに月に行ったの?(エムハーガ)」(2002/09)
    「アポロって本当に月に行ったの? (朝日文庫)(エム・ハーガ)」(2004/02/14)
    「人類の月面着陸は無かったろう論(副島隆彦)」(2004/06/21)

  • 久々に読んだと学会。

    単に月面着陸がなかったと言ってる人達かと思ったら、ちゃんとトンデモ本があったのね。
    こういう人たちはたくさんいるし説得するのは徒労であることも判ってし、国ベースで頑張ってるところもあるから。

    面白いわ。

  • タイトル通り、世にはびこる「アポロは月面に着陸していない」という人たちの主張に対して、あくまで論理的に、科学に基づいて反論していく。
    基本的には他の本で読んだことのある内容だったけど、何回読んでも面白い。
    この本では特に副島隆彦『人類の月面着陸は無かったろう論』に対する微に入り細を穿つ反論は、『たろ論』の主張のとんちんかんさも合わせて、非常に面白かった。

    ただ、否定派の人たちは、それすら受け入れないんだろうなぁ……。

  • 2015/09/28

    読み易くて面白かった
    この本を読んでカメラの十字と岩のC謎がすっきり解決
    なんで疑ってたのか恥ずかしくなった

    Fortean times イギリスを代表するオカルト雑誌を一度読んでみたい

    「宇宙飛行士っていうのは、歴史に名前を残したいとか、よくも悪くも自分の功名心も含めた野心がなければ、名乗りをあげることなんてできないような相当リスクの大きいこと」

  • これからは「人類は本当は月に行っていない」とかいう人に会ってもきちんと反論できそう。

  • 月面着陸論は、カモのリトマス試験紙のようだ。
    本書はテンプレでまとまっており、例えば今頃になって陰謀論を唱えだしちゃう困ったチャンの相手が面倒になったときなどに有用。ただ、これ一冊渡せば良いかというとそんなことはなく、先方に読み通す素養が無いことは明らかなので、何かしら短くまとまった漫画にでもしないといけない。あさりよしとお氏、プリーズ。
    通常、と学会の作品は相手を馬鹿にしすぎる嫌いがあるのだが、本書は憂慮が優先されていて理性的。

  • 教員からの推薦図書。
    教員からのコメント:6年前、いま大学生の皆さんがおそらく多感な高校生の頃。
    テレビで、「実はアポロの月面着陸は『やらせ』だった」という話を聞いて、衝撃を受けた人も多かったのではないだろうか。確かに、中高生のハートと頭脳を直撃したことは間違いなかったが、「アポロ疑惑」は世代を超え、月面着陸を実際に生中継でみていた中高年世代まで広がる「ブーム」になってしまった。
    実際にはこれらの「疑惑」は、月面の特殊な環境や物理法則などからすべてちゃんと説明できることである(詳しくは、「月探査情報ステーション」のコーナー「人類は月に行っていない!?」 http://moon.jaxa.jp/ja/popular/story03/ を参照してほしい)。
    しかし、そういうことを言っても、「疑惑」を信じる人は後を絶たないのが現状である。いまや、私が月についての講演をすれば、必ずこの質問がやってくる状態になっている。
    この本の題名は有名な「アポロ疑惑」本をパクったもので、当然のことながら、「アポロ疑惑」をめった切りにした本である。
    著者はいずれも、「トンでも」なことを笑い飛ばすことで有名な「と学会」の面々。しかし今回は、しっかりとした解説をメインに据えている。従って、通常の「と学会」本と同様に読むとちょっと面食らうかも知れない。ただ、それだけ著者たちの危機意識が強いことの裏返しであろう。
    この本では、いわゆる「アポロ疑惑」についての解説、そしてその背景についての対談などが掲載されており、通読すれば、「アポロ疑惑」がいかに根拠のないものかがはっきりわかるようになっている。
    中にはややマニアックな部分もあるが、全編を通して豊富に入っている注釈などを通じて十分に理解できるようになっている。特に、「アポロ疑惑」を頭から信じ込んでしまっているあなたは、ぜひ読んでほしいと思う。
    多分、自分が信じるものを否定するものを読み進めるということは厳しいことかも知れないが、物事を冷静に、科学的に、論理的に判断するということがどういうことなのかを知るトレーニングだと思ってほしい。
    それと同時に、テレビ番組がいかに、都合のよい部分だけを編集して放送しているか、また陰謀論などがどのような背景を元に生まれてきたのかということも、わかると思う。「アポロ疑惑」とは実はアメリカの文化に深く根ざした背景を持つものなのである。
    また、いわゆる宇宙についての常識、といった部分も解説されている。知識を身につけることは、自分で考えていくための第一歩でもあり、その意味でもこの本は役立つであろう。
    自分の頭で考えることは大切である。最近ではメディアリテラシーといって、メディアから得た情報をいかにして自分のものとするかが重要視されているが、この本はその大切さを痛感させてくれる。ネットなどの情報があふれる現代において、その中から正しいと思う情報をどのように識別していくか。これは理科系の人たちにとっても難しい(いや、むしろ理科系の人の方が陰謀論やオカルトにはまりやすいのは、オウム真理教の例でも明らかだ)。
    ぜひこのような素養は、大学のうちに身につけておいて欲しい。この本を読みつつ、知的訓練として、リテラシーを身につけていくこともできるのではないだろうか。
    さて先日、月探査衛星「かぐや」が撮影した、アポロ15号の噴射跡と思われる画像が公開されたとき、多くの人たちは、「これで『アポロ疑惑』も一段落」と思ったに違いない。実際、ネットの書き込みのほとんどは、「やっぱり行ってたんだ」など、一様に肯定ムードだった。しかし1%ほど、こんな書き込みもあった。
    かぐやも実は月に行ってないんだよね
    ああ、みんなどうしてこう疲れる方向に考えるんだろう。もっと自分の頭を使おうよ…。

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著者プロフィール

元神戸大学教授

「2023年 『民事訴訟法〔第4版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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