源氏物語と唐代伝奇―『遊仙窟』『鶯鶯伝』ほか

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903996516

感想・レビュー・書評

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  • 源氏物語の研究書を読み進めると同工異曲が多くて倦んできます。ところが本書は新しい知見に溢れ刺激的でした。確かに「花宴」と「蜻蛉」「若紫」は中国の伝奇作品「遊仙窟」を踏まえていますね。でも、影響を受けたというより、「引き歌」のような感覚を感じますね。高い漢籍の教養をチラ見させている紫式部の顔が浮かびます。むしろ「遊仙窟」の影響は、散文と詩を併せた中国の伝奇作品の形態が、わが国の物語発展(伊勢物語⇒源氏物語)をブーストしたところにあるのでしょう。

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著者プロフィール

1942年、山梨県生まれ。1972年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)。明治大学文学部教授。主要著書『源氏物語の主題』桜楓社、『源氏物語の王権と流離』新典社、『源氏物語の準拠と話型』至文堂(紫式部学術賞)、『源氏物語の世界』岩波新書、『源氏物語―その生活と文化』中央公論美術出版。他編著、論文多数。

「2012年 『源氏物語 東アジア文化の受容から創造へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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