- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904188095
作品紹介・あらすじ
だれでも、自分が生まれた日は知ってます。でも自分が死ぬ日を知っている人はいません。それが分かるのはその日を決めるのは、わたくし、シニガミでございます。
感想・レビュー・書評
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作者さんの作品に登場する者たちの感情はいつも素直で一生懸命。そこが好きです。
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いつもと違う展開に一気に引き込まれる。ブタとオオカミの関係性の変化に、思いやりを考えさせられる。
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4才の女の子の子守りを頼まれ、自分の趣味全開で、宮西達也さんの「ワンダーランド展」に2人で行ってきた。
私の目当ては「おとうさんはウルトラマン」「パパはウルトラセブン」シリーズ。でもその女の子はまったく興味なし。素の顔のまま会場の奥に進んで行き、正直「ちょっと合わなかったかな」と思っていたところで、その子が突然笑い出した。
見ると、通路の中央にある幅1メートルくらいの太い角型の柱に紙が貼られ、大きな目と鼻と口が描かれていた。その表情たるや一見、ちびまる子ちゃんのおじいちゃんのようなホヘー的な脱力系。でも大阪の子は、こういう、単純でちょっとしたものでゲラゲラ笑えるものが大好き。その子の素の顔は満面の笑みに変わり、そこからはどの絵を見てもワーキャーって大喜び。
その脱力系の大きな顔が、「シニガミさん」だった。
その本を買ってあげて、いっしょに読んでみた。オオカミとコブタが出てくる。シニガミも出てくるけど、2人にはもちろん見えない。現実の自然界ではコブタはオオカミに食べられる、捕食関係。でも宮西さんは、あっと思うような展開でコブタとオオカミを関係づける。
あとでよーく考えてみたら、これって私や宮西さんが好きなウルトラシリーズでも見られた世界観じゃないの?
私たち地球人と、ウルトラマン(セブン)と、怪獣と、宇宙人…その関係は「倒す・倒される」の単純な図式ではない。人間世界としてそのまま描くにはあまりに生々しい状況を、特撮世界で現実を超越して描き、結果、ドラマとして見ごたえをもたらす。そうだから多くの子どもの心をつかみ、今でも愛されている。
この絵本も、大人の自分だけが楽しんでるのかな?ってはじめは疑問だったけど、その子もそれぞれのページに姿を変えて描かれたシニガミさんを探し出してはゲラゲラ笑うといったふうに、小さい子なりに「シニガミさん」を楽しんでた。
読み終わったあとは「おもしろかった」だって。4才なのでもちろんまだ生きることと死ぬこととかオオカミとコブタの関係とか難しいことはわかんないけど、ちゃんと結末を「おもしろい」って感じてるんやね。それだけで自分としては十分。こっちもうれしくなった。
ウルトラマンやセブンによる絵本づくりを成し得た宮西さんだから、作り得た「シニガミさん」。
余談だけど、マンやセブンを見続けて何十年の多くの元少年だったら、きっと私と同じようにピンときて、そして「宮西さん、ホントにウルトラ好きなんやね」ってニヤッとするはず。 -
はらぺこオオカミと病気のブタ。
看病して元気になってから食べる/食べられるつもりが…
低学年の読み聞かせにピッタリかも!
死神という言葉で興味をひきつけて、ドキドキスリルを感じながら、でも最後はホロリとさせる。 -
2020.02 2-4
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この人の本は救いがあって好きです❤️子どもに読む本であり、大人がホロッとしたい時にもお勧め。
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10/12
2年生に読み聞かせ。ニャーゴの学習に合わせて。ねこは出てこないが、絵を見て宮西達也と気づくようになっていました。
子どもたちはシニガミがどこで見ているのか探しながら聞いていました。
赤い草花も読むより先に見つけている様子で、物語に入り込んで読んでいるなあと感じました。
最後の踊っているオオカミとこぶたのまわりにはシニガミが見つからず、どこかにいるはずと読み終わっても数人の子がさがそうとしていました。
死にそうな生き物のそばにあらわれる設定から考えるといないことの方が自然なのでしょうが、彼が語っている話なのでどこかにいてほしいと子どもたちは思うのかなと、想像しました。 -
2-3 2023/10/11
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意外にも好んでいた1冊。死神にも慈悲はある。
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読了