深夜百太郎 入口

  • ナナロク社
3.70
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本棚登録 : 354
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904292617

作品紹介・あらすじ

舞城版百物語。立ち向かう50+50通りの愛と哀と逢。出口へ急げ!!!

感想・レビュー・書評

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  • 舞城王太郎の百物語ものとくれば、まあ、読むしかない。そして、当然のように、おもしろい。

  • えーと,これは入口の50~01アナタタ:02倒れた木:03地獄の子:04踏切:05二階の火の玉王子様:06ゆらゆら:07グルグル:08イミルナレ地蔵:09家族の手:10蛍の光:11友達の部屋:12笑う鬼:13あじさいの中:14夜のダム:15兵藤くん;16山の小屋:17穴の蓋:18河童の地蔵:19ファミレスの子供:20叔母の主張:21図書館の彼女:22軽トラの荷台:23隣の豚:24座敷のあじさい:25床下の猫の通り道:26エロ本小屋:27車の河:28入れない家:29夏の落ち葉:30手握り:31トイレットペーパー・ゴースト:32オクリカエシ:33夢の獏:34耳に入る虫:35風呂の外:36横内さん:37空の大王:38忠犬バッチ:39トイレ問答:40体育館でかくれんぼ:41パソコン共用:42手招き:43パクった傘:44アルバム:45高架下の首吊りストーカー:46猫の段ボール:47客が一人のバス:48夜中の暗い風呂:49買ってない品物:50車の蛇~短編集だとは知らず,舞城の名前だけで買ったんだけど,軽くて良いかも。タイトル書いていて思い出せるのが良い 。毎晩一話ずつ書いたらしいが,偉いことですね。ピンぼけのわざと素人臭い写真を使いやがって…と思っていたら,左内正史という写真家だった。なぜ,この写真?? 舞台はお馴染みの調布市と福井県西暁町(南越前町?)

  • 舞城王太郎が描く百物語。
    次々現れるちょっと怖いショートショート。
    短文とはいえ、それぞれちゃんと面白い。

  • 宮部新書から。これが上巻で、下巻も合わせて百物語。一つ一つの感触も結構違うし、これを書き上げたのは大いに評価するんだけど、じゃあ面白いかと問われると…。とはいえ、飽きずに読み通せるだけでも凄いこと。

  • 大胆にジャンプしたお話の連作で、筆者のどんなに飛躍した突飛な話も、なんだか日常のラインに馴染ませてしまう作家性と相性があっていて、非常に愉快な気分になりました。
    それはそもそもの怪談話との親和性が高い。
    今思いついたでしょ?或いは、よく思いつくね?というような劇的な展開、そこに次ぐ劇的な展開、あまりにも突飛で歪で、なのに妙な説得力のある面白い物語群が並んでいます。
    あまりのスピード感に怖いを通り越し笑ってしまう場面もあり、でもエクストリーム化して勢いが意図を超えてしまっている瞬間って盛り上がるよなぁ、、。
    中毒性のある快楽に身を堕としてしまった様な心地の中で読み切りました。
    夢中になってページを捲り続ける読書体験。あ〜面白かった。

  • 武蔵野大学図書館OPACへ⇒https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000247810

  • 913
    学生選書

  • 話をオトすための一文がハチャメチャにポエティックで、もはや最後の文章のためだけの作品かと思うくらいなほどだった。
    そんな短編が連続して続くので、「テクニック」だな、とつくつく感じた。そういう美しい文章を作り出すための公式とかフォーマット的なものがあるのかなと勘ぐってしまうぐらいに
    50話もあるので全部が全部100%満足感のある話かと言われるとそれなりに浮き沈みがあったりするが、総合的には凄く心に残った。
    ホラーだけど恐怖以外にも揺らぐ感情がある作品。


  • いつものように舞台は調布と西暁。
    『NECK』の人形の話や『淵の王』が好きな自分としては楽しい読書でした。

    小説だけでなく映画でも、ホラーや怪談話では呪いや幽霊、恐怖体験における根源や原因解明などに話の骨格、あるいは芯として描かれることが多いように思えます。動機付けがあって、丁寧に張られた伏線があり、どきどきはらはら、最後には救いがあったり絶望があったり、という感じに。最後は読者や観客に説明してしまうし、納得してもらいたいのかサービス過剰。

    ですが本作ではそういったわかりやすい理由付けのようなものはあまりありません。ゾッとするの、ゾッ、をこれでもかというくらいに見せつけてくる。粗製乱造されるのが映画のホラーというジャンルにおける悪しき宿命ですが、小説、こと短編集ではそういった心配もなく、ある程度の質も担保されているように思えます。
    幽霊、お化け、怪異、何かに憑依された何かに主人公を襲う動機を求めても、納得できるような答えなんて返ってくるわけがありません。本来、恐怖とはそういうものかもしれません。見えないから、わからないから、謝っても許してくれるわけもなく、理不尽にも奴らの追従は止むことはない、だから恐ろしい。

    目次にはタイトルだけでなく、章の冒頭の文章も載っていて、一回通して読み終わったあと、それを見て、ふんわり思い出すのは、ひんやりした何か。語り口を身体が覚えているかのような不思議な余韻があります。ある種の現代における怪談話の形式としては、十分ありだと思います。
    にしても引き出しの多さに脱帽。

  • 面白かったですけれども、さすがに100個も話があるかと思うと苦痛……というか、読むのが面倒になりますね^^; 社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    前半だけで50話…よくぞここまで色々な話が思いつくなぁと感心しています。いわゆる怪談話ですよねぇ…。

    中には想像するのも気持ち悪くなるほどのグロい話もあり、なかなかの読み応え。しかし、僕はもう……下巻はいいかな^^; と思います…さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

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著者プロフィール

1973年福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』でメフィスト賞を受賞しデビュー。2003年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』など著書多数。2012年『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳、短編映画『BREAK』や短編アニメ『龍の歯医者』『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などを手掛けている。

「2015年 『深夜百太郎 入口』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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